国際レコード産業連盟(IFPI)は22日、世界の音楽産業における2004年の売上に関する調査結果を発表した。調査では、CDやDVDなど物理メディアによる音楽販売は前年比1.3%の減少となったものの、オンラインによる音楽販売の売上を加えると全体としては前年比でほぼ横ばい状態になると推定している。
2004年に世界で販売されたCDやDVDなどの物理メディアによる音楽の売上は約336億ドルで、前年に比べて1.3%減少している。IFPIの調査はこれで5年連続の減少となったが、減少幅はこの5年間で最も小さくなっている。要因としては、音楽CDの売上の減少を、急速に売上が伸びている音楽DVDが補ったためとしている。
また、ダウンロード販売など音楽のオンライン販売は引き続き急成長しており、2004年には米国、英国、フランス、ドイツの主要4カ国だけで2億曲以上がダウンロードされている。このダウンロード数は2003年の10倍以上にあたり、こうした傾向は2005年も続くとしている。
IFPIのJohn Kennedy委員長は、「音楽販売の売上は依然として減少しているものの、デジタル販売の好調など明るい面も見えてきている。一方で、依然として海賊版や非合法なファイル共有がヨーロッパやアジアの音楽市場に悪影響を与えており、これらの非合法な活動への対策を進めるとともに、合法なデジタル販売をさらに促進する必要がある」とコメントしている。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.ifpi.org/site-content/press/20050322.html
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( 三柳英樹 )
2005/03/23 18:04
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