総務省は28日、NTT東西から認可申請されていた2004年度接続料の事後精算について、認可することが適当であるとの答申を情報通信審議会から受けたと発表した。総務省では、同日中に認可する予定。
今回の精算は、2004年度の加入者交換機(GC)経由の接続料を認可時の3分4.37円から5.18円に引き上げるというもの。GC経由のトラフィックが基準となる2001年度下期~2002年度上期と比較して36.9%減少するとの算定結果から、省令などで規定されている事後精算制度に基づいてNTT東西が総務省に認可申請していた。
情報通信審議会では答申にあたり、すでにパブリックコメントを実施。ソフトバンクBBや日本テレコム、KDDIなどの通信事業者から、トラフィックの変動による事後精算を行なう制度自体が電気通信事業法や接続ルールに反するとの意見が寄せられていた。今回、情報通信審議会では、同制度は「接続料が適正な原価に照らして公正妥当なものとするめに設けたものであることから、事業法および接続ルールの趣旨のいずれにも反するものではない」としてこれらの意見を退けた。
総務省ではこのほか、同じくNTT東西から認可申請のあった2005年度のGC接続料を3分5.32円などと設定する約款変更についても認可すると発表した。こちらについても情報通信審議会がパブリックコメントを行ない、通信事業者から再検討を求める意見やトラフィックデータの開示が必要だとする意見が寄せられていた。
情報通信審議会では今回、申請を認可することが適当であるとの答申を総務省に行なうにあたり、パブリックコメントの結果を踏まえた上で、NTT東西が少なくとも四半期ごとに通信量動向の最新データを公表するよう、総務省に対して措置を講じることを要望している。
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ニュースリリース
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/050328_5.html
ニュースリリース
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/050328_4.html
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( 永沢 茂 )
2005/03/28 17:04
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