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スパイウェア流行でウイルスは裏舞台へ追いやられた~Panda Software調査


 Panda Softwareは、同社の無料オンラインスキャンサービス「Panda ActiveScan」で検知した2005年3月度のウイルスランキングとスパイウェアランキングを発表した。同社によれば、対象となるPCは1日あたり約25,000台だという。

 ウイルスランキングでは、トロイの木馬型ウイルスである「Exploit/Mhtredir.gen」が感染率3.03%で最多。次いでワーム型ウイルス「W32/Netsky.P.worm」(2.47%)、トロイの木馬型ウイルス「Trj/Downloader.GK」(2.28%)、トロイの木馬型ウイルス「Trj/Shinwow.E」(2.25%)と続く。

 Pandaによれば、2005年3月度はPC上でバックドアを開いたり機密情報を盗み取ったりと多様な活動を行なうトロイの木馬が目立ったという。具体的には、感染率1.25%で9位にランクインした「Trj/Mitglieder.BO」を指摘。このトロイの木馬は、PCにインストールされているウイルス対策ソフトやファイアウォールといったセキュリティ対策ソフトを無効にする。また、ワーム型ウイルスである「Bagle」の亜種をインストールし、6時間ごとに異なったWebページから「Trj/Downloader.BBN」のダウンロードを試みる。Pandaでは全体の11%から、こうしたトロイの木馬を検知・駆除したという。

 スパイウェアのランキングも発表された。1位は感染率3.76%で「Spyware/New.net」。以下、「Spyware/ISTbar」(3.67%)、「Spyware/Cydoor」(3.48%)、「Spyware/BatterInet」(2.73)と続く。感染率が最も高かったSpyware/New.netは、Internet Explorerに追加されるツールバーを偽装し、PCにインストールを促すスパイウェア。さらに、ドメインの名前解決システムを変更し、「.SHOP」で終わるドメイン名を受け付けるように設定してしまう。

 Pandaでは、スパイウェアを「ユーザーのブラウシング習慣、興味関心、および嗜好についてのデータを収集することを目的として設計されたマルウェア」と定義。収集した個人情報をスパイウェア作者に送信し、第三者に販売される場合もあるという。「スパイウェアは、直接的に情報システムに危害を加えないが、ユーザーのインターネット活動を収集することでプライバシーを侵害する」。こうした活動によってメールアドレスが漏洩し、「無節操な広告主が受信者の許可なしでスパムメールを発信することを可能にしてしまう」という。

 Pandaラボの責任者であるLuis Corrons氏は「スパイウェアの流行により、ウイルスは表舞台から裏舞台へと追いやられている。ホームユーザーも企業ユーザーもウイルスやワーム、トロイの木馬のような古典的な脅威だけでなく、スパイウェアやアドウェアのようなマルウェアに対抗する保護システムをインストールする必要がある」と述べている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://pandasoftware.jp/scripts/panda/vb_bridge4.dll?VBPROG=user_call&IF=LIST&ID=799495958186&PG=news_detail.xsl&CATNUM=4

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( 鷹木 創 )
2005/04/05 18:56

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