画像掲示板やファイル交換ソフトなどを通じて感染を拡大し、感染したPCから2ちゃんねるの掲示板にランダムで書き込みを行なう“山田ウイルス”と呼ばれるトロイの木馬型ウイルスが話題だ。トレンドマイクロでは、12日付で山田ウイルスと思われる検体を入手。翌13日朝には「TROJ_MELLPON.A」として検出・駆除に対応した。危険度は“僅少”。
MELLPON.Aに感染すると「mellpon」というフォルダがPC内に作成される。mellponフォルダには約4.46MBの児童ポルノ画像が保存されているという。また、「Program Files」フォルダ内のランダムなフォルダに「SVCHOST.EX1」というファイルを設置。レジストリを改ざんすることで、Windowsの起動とともにウイルスが活動するようになる。
さらに、MELLPON.Aは感染したPCのhostsファイルを書き換え、民主党のWebサイトにアクセスさせるように設定する。具体的には、トレンドマイクロ、シマンテック、マカフィーといったセキュリティベンダーやマイクロソフトのアドレスにアクセスした場合に、「210.253.211.2」という民主党サイトのIPアドレスにリダイレクトする設定に変更してしまう。
トレンドマイクロによれば「ユーザーからいただいた検体は、『youjo(空白スペース).exe』というファイルだった。このファイルにはTROJ_DROPPERというトロイの木馬型ウイルスの亜種も含まれていた」としている。
なお、トレンドマイクロでは「現時点では検体を完全に分析できておらず、どのような行動を取るか不明な部分もある」とコメント。ただし、「2ちゃんねる上で話題になっているウイルスのファイル名や容量から、恐らくMELLPON.Aが山田ウイルスのオリジナルではないか」と分析している。
ちなみに、山田ウイルスという通称は「友人の山田くんが送ってきたウイルスに感染した」という2ちゃんねるの書き込みに由来すると推測されている。
関連情報
■URL
TROJ_MELLPON.A
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=TROJ_MELLPON.A
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( 鷹木 創 )
2005/04/14 16:30
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