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米Google、検索履歴の記憶機能「My Search History」のベータ版を開始


 米Googleは20日、実験的技術を公開するサイト「Google Labs」において、新機能「My Search History」のベータ版を公開した。Googleで行なった検索を逐一記録し、後から利用できるようにするための一種のパーソナライズサービスだ。

 My Search Historyを利用するには、GmailやGoogle Groupsなどでも使用されているGoogleアカウントを持っていることが必要だ。My Search HistoryのページからGoogleアカウントにログインすれば、「www.google.com」のフロントページの右上にMy Search Historyの項目が常時表示されるようになる。この状態で検索を行なうと、入力した検索語や検索結果の中で自分がクリックしたページの情報がすべてMy Search Historyに記録される。

 後になって自分が見つけたページを思い出せなくなった場合には、検索した日付さえわかれば右に表示されるカレンダーからすぐにそのページを見つけ出せる。また、自分の検索履歴全体を対象に全文検索も可能だ。この場合、自分が過去に見た情報のみを対象に検索できるため、より効率よく自分の記憶をたどれるだろう。

 また、検索結果ページでは、過去にクリックしたことのあるページの右にその日付と過去に見た回数が表示される。Googleではこの情報をもとに、次に検索を行なう際に通常よりもそのページの表示順位を上げることもあるという。

 なお、Googleアカウントにログインしている状態ではMy Search Historyが常に機能しているため、履歴がすべて記録されてしまう。PCを複数ユーザーで共有している場合などにはプライバシーの漏洩に繋がるため、逐一Googleアカウントをログアウトすることを勧めている。また、右上にある「Remove items」リンクをクリックすることで過去の履歴を消去するなどの編集作業も可能だ。

 My Search HistoryはJavaScriptで動作しており、サポートしているブラウザはInternet Explorer 4.0以上、Firefox、Netscape 6.0以上、Mozilla、Safari 1.2以上。

 サーチエンジンのパーソナライズは米Ask Jeevesや米Yahoo!、米Amazon.com子会社の米A9.com、米Eureksterなどがすでに開拓している。Ask JeevesやYahoo!では、検索結果の順位をパーソナライズするための情報として過去の履歴情報を用いる一方で、パーソナライズ機能を利用するために別のログインページを設け、フロントページでの利用は避けた。その点、GoogleはフロントページとMy Search Historyを統合するという大胆な方法を採用したが、検索履歴の表示順位にはそれほど反映させない方法を選んだ。

 すでにGoogleは2004年3月の時点で「Personalized Web Search」機能を実験的に公開している。レバーを上下することで検索順位の表示傾向を調整でき、パーソナライズ検索の1つの方向性を示していた。しかし、この方向性では局面ごとに検索したい内容が異なるため調整が極めて難しいという欠点がある。今回発表されたMy Search Historyは、あくまで検索履歴の記録という現時点で実現できる現実的な方向性を示したものになる。


関連情報

URL
  My Search History(英文)
  http://www.google.com/searchhistory/

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/04/21 13:01

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