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Yahoo! BBの元スタッフ、顧客情報を退職後の個人事業に「目的外利用」


 ソフトバンクBBは24日、Yahoo! BBの出張設置サポート「はじめてYahoo! BB」の業務委託先であるスリープロ所属の元エージェントが退職後に、出張設置サポート時の顧客に対して個人で営業するPCサポートサービスのダイレクトメールを郵送していたと発表した。ソフトバンクBBでは個人情報保護法の「目的外利用」に当たるとして、スリープロへの業務委託を停止し、同社と元エージェントに対して損害賠償請求訴訟を検討しているという。

 ソフトバンクBBによれば、5月13日に元エージェントが設置サポートを行なった顧客からダイレクトメールが郵送されていると申告があったという。元エージェントが所属するスリープロでは事実を確認したところ、元エージェントが個人で営業しているPCサポートサービスやPC個人指導などにYahoo! BBの顧客情報が「目的外利用」されていたことが判明した。被害に遭った可能性のある顧客全員に、ソフトバンクBBとスリープロの両社が協議した上でソフトバンクBBよりお詫びの書面を郵送するという。

 元エージェントは、2002年2月にスリープロにてエージェント登録と業務委託契約を締結。2004年2月から2005年4月にかけて大阪府内で出張設置サポートとして277件の顧客に訪問していた。今回、目的外利用されたのはそのうち最大で198件。氏名や住所を用いてダイレクトメールを送信していたが、発覚後にはスリープロで「回収し、破棄・削除した」。なお、スリープロでは5月15日付でこのエージェントの契約と登録を解除している。

 ソフトバンクBBとスリープロによれば、元エージェントと両社は個人情報の扱いについて業務完了後直ちに廃棄するなどの取り決めを交わしていた。ソフトバンクBBではスリープロへの業務委託を停止し、業務委託契約を解除する予定。同社と元エージェントに対して損害賠償請求訴訟も検討している。スリープロでも元エージェントに対して損害賠償請求訴訟を検討しているという。

 再発防止策として、ソフトバンクBBでは出張設置サポートの「業務委託先登録エージェント全てに再度個人情報の厳格な取り扱いを定めた誓約書を交わす」「登録エージェントおよび業務委託先より、業務完了後の個人情報破棄証明書を提出させる」「登録エージェントの審査・選定基準を策定し、基準をクリアした登録エージェントにのみ業務を発注する」の3点を挙げた。スリープロでも「エージェントに対する個人情報を含む廃棄証明書提出の徹底」「エージェント登録時の機密保持に関する誓約書提出の徹底」「委託業務に対する監査体制の強化」「業務委託エージェントに対する情報セキュリティ教育の徹底」を挙げている。


関連情報

URL
  ニュースリリース(ソフトバンクBB)
  http://www.softbankbb.co.jp/press/2005/p0524.html
  ニュースリリース(スリープロ)
  http://www.threepro.co.jp/ir/news/p050524.html

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( 鷹木 創 )
2005/05/24 19:50

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