ソフォスは1日、5月の「月間トップ10ウイルス」を発表した。新規ウイルスのSober.Nが前月まで5カ月連続して1位だったZafi.Dを上回る結果となった。
ウイルスの報告割合のワースト3は、1位のSober.Nが43.8%。2位のZafi.Dが14.5%、3位のNetsky.Pが13.1%。5月に登場してトップとなったSober.Nは、2006年にドイツで開催されるワールドカップのチケットが当選したと称して添付ファイルを開かせるワームで、英語とドイツ語で記述されている。5月初旬から40カ国で急速に蔓延し、ピーク時には全メールの4.5%を占めたという。ソフォスでは「今年最大のウイルスのひとつとも考えられる」とコメントしている。
また、Sober.Nに感染しているPCを検索してスパムメールを配信させるトロイの木馬型ウイルスSober.Qも登場。これにより配信されるスパムメールには、「Dresden Bombing Is To Be Regretted Enormously(ドレスデン爆撃を強く後悔せよ)」「Turkish Tabloid Enrages Germany with Nazi Comparisons(トルコタブロイド誌、ナチ批判でドイツを激怒さす)」など、第二次世界大戦に触れる右翼的なメッセージが含まれているという。
このほか、7位には感染者のコンピュータを外部からアクセス可能な状態にするワーム型ウイルスMytob.AZが新たにエントリーした。全ウイルスの1.6%を占めるに止まったが、ソフォスは「今後ビジネスに深刻なダメージを与える可能性が懸念される」と警告する。
ソフォスでは、5月に1,515件の新規ウイルスを検知・駆除対応したと発表。ソフォスの試算によれば、5月の送信メールのうち2.62%(38通に1通)以上がウイルスメールで、4月の2.17%(46通に1通)より若干増加する結果となった。
このほか、存在しないウイルスに対して注意を呼びかけるメールやメッセージなどの偽ウイルス情報についてのランキングも発表。11カ月連続でHotmail hoax(44.3%)が1位など、大きな変化は見られなかった。
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■URL
ニュースリリース
http://www.sophos.co.jp/pressoffice/pressrel/20050601topten.html
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( 増田 覚 )
2005/06/02 11:29
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