MGM対Groksterの裁判で最高裁判決が出されたのを受けて、ファイル交換ソフト「Kazaa」の開発元であるオーストラリアのSharman Networksが声明を発表した。
声明を発表したのは、Sharman NetworksのAlan Morris上級副社長。「我々は米最高裁で示された今日の決定を、司法システムがSharman Networksの行動を正当化するための明確な機会ととらえる」とコメントしている。同社は発表文の中で「これまでKazaaの利用者に対して著作権法を侵害するような仕方で著作物を共有するように勧めたことも支援したことも決してない」と説明。さらにKazaaのWebサイトとそのエンドユーザーライセンス合意書の中で、各国の著作権法に従うよう求めてきたことを指摘している。また、Sharman NetworksはAltnetとの提携のもとで著作権保護されたファイルを正当な方法で配布してきたこともアピールしている。
その一方で、コンテンツプロバイダーに対して苦言も呈している。Sharman Networksは「コンテンツプロバイダーに対して繰り返しコンテンツをライセンスするよう求めたが、繰り返し拒絶された」という。
ファイル交換ネットワークに対して熾烈な戦いを繰り広げている全米レコード協会(RIAA)もコメントを発表した。RIAAのMitch Bainwol会長兼CEOは「最高裁は、窃盗を推奨し、そこから利益を上げるものの責任を問うことによって、合法的なオンラインビジネス(その中には合法的なファイル交換ネットワークも含まれるが)に力強い未来を与えた」と判決を称賛している。
関連情報
■URL
Sharman Networksのニュースリリース(英文)
http://www.sharmannetworks.com/content/view/full/309
RIAAのニュースリリース(英文)
http://www.riaa.com/news/newsletter/062705.asp
関連記事:Kazaa v2.1リリース~Altnetの著作権保護コンテンツを増やす
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0214/kazaa.htm
■関連記事
・ 米最高裁、P2P企業のGroksterらに著作権侵害の責任追求を認める逆転判決(2005/06/28)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/06/28 13:13
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