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広告が好調、オークションは堅調～ヤフーの第1四半期決算 |
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ヤフーは20日、2005年度第1四半期（4月～6月）の連結決算を発表した。売上高は388億7,600万円（前年同期比58.7％増、前期比8.5％増）、経常利益は178億1,800万円（前年同期比31.8％増、前期比1.9％増）だった。個人向けサービスやオークションなどの売上が堅調に推移したほか、例年は広告出稿が低調となる四半期だったにも関わらず、広告売上が140億8,100万円（前年同期比87.3％増、前期比12.8％増）と大きな伸びを示した。 ● 「Yahoo!ショッピング」のストア数が967店増加 事業部門別の売上高は、検索サービスや情報掲載サービスを提供する「リスティング事業部」が101億900万円（構成比26.0％）、「オークション事業部」が83億3,500万円（21.4％）、「Yahoo! BB事業部」が46億2,000万円（11.9％）、「ショッピング事業部」が42億2,600万円（10.9％）、コンテンツを有料・無料で提供する「メディア事業部」が39億1,600万円（10.1％）、企業向けサービスを提供する「ビジネスソリューション事業部」が8億7,700万円（2.3％）など。対前期比では、ショッピング事業部（18.5％増）とメディア事業部（15.0％増）の伸びが目立っている。ショッピング事業部では、「店舗数と品揃えが欠けているのが弱点だった」（井上雅博代表取締役社長）と自ら認めていた「Yahoo!ショッピング」において、出店ストア数が6月末で4,265店舗に達し、前期から967店舗（29.3％）増加。取扱高も10.6％増の246億5,500万円に達した。 売上高で2番目に大きい規模のオークション事業部では、システム使用料の一部改定などにより個人向けサービスの売上が堅調に推移した。その一方でオークションの取扱高はこのところ2期連続で減少しており、1,576億円に止まった。この点について井上社長は「取扱高がダウントレンド気味になっているのは事実だが、詐欺や偽ブランド品の取り締まりの結果、これまでは取扱高に加算されていた分が剥ぎ取られている段階」と説明。「Yahoo!プレミアム」会員が6月末で533万IDに達し、堅調に増加していることから、「トラブルが少なくなれば、どこかの段階で上昇トレンドになっていくと信じている」とコメントしている。 ● 携帯電話におけるソフトバンクとの共同展開は今のところ白紙状態 Yahoo! BB事業部では、売上高は前期から1.9％の微増だったが、営業利益が18億8,500万円（前年同期比18.8％減、前期比29.3％減）と大きく減少した。これは、会員獲得のための費用についての負担方法が2005年4月から見直されたことが影響している。新規に獲得する会員について、獲得費用のうち1回線あたり2,400円をヤフーがソフトバンクBBに支払うかたちに変更された。これにより、Yahoo! BB事業部における販管費が8億円弱増加したという。なお、Yahoo! BB会員が支払うISP料金の中から1回線あたり月額200円をインセンティブとしてヤフーが受け取るのは従来通りだ。井上社長はこの点について、「Yahoo! BBが急成長の時期を終えて安定成長の時期に入ったことで、急速な拡大ではなく、安定を図るフェースに入った」として、両社の果たしている役割や収益を分配する部分などをあらためて話し合った結果、新年度から負担方法を変更したと説明している。 なお、20日に開かれたアナリスト向けの決算説明会では、ソフトバンクが参入を表明している携帯電話サービスについて質問があったが、井上社長は「ヤフーとしてどうするのか、顧客獲得費用を負担するのかどうかなどはまったく白紙。ソフトバンクあるいはソフトバンクBBと共同の事業として展開するかどうかも未定」とコメントした。 なお、ヤフーがこれまで月次ベースで開示してきたデータのうち、1）オークション、ショッピング、コマースの月間取扱高、2）Yahoo! BBの接続回線数、3）オークションの平均落札額の3項目については、毎月の開示を止め、7月分より四半期ごとに開示するかたちに変更した。データを開示することが競争上、不利に働くのではないかという議論があり見直したという。ページビューやID数、ユニークブラウザ数などについては従来通り月次でデータを開示していく。 関連情報 ■URL ニュースリリース http://docs.yahoo.co.jp/info/investor/jp/bizres/gaikyo/20050720/ 決算説明会プレゼンテーション資料 http://docs.yahoo.co.jp/info/investor/jp/bizres/present/20050720/ ■関連記事 ・ ヤフーの第1四半期決算、オークション事業は不正出品対策の影響で横ばい（2004/07/21） ・ ヤフーの2004年度決算、売上高が1,000億円を突破（2005/04/20）
（ 永沢 茂 ）
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