ノルウェーのOpera Softwareは10日、Javaを搭載するほとんどの携帯電話で動作するフルブラウザ「Opera Mini」を発表した。
Opera MiniはJava 2 Mobile Edition(J2ME)で記述されており、Javaを搭載するほとんどの携帯電話で動作する。さらに携帯電話事業者側にサーバーを設置し、そのサーバーでほとんどのレンダリング作業を行なうため、ユーザーがダウンロードするのは極めて小さいJavaクライアントアプリケーションで済む。また、携帯電話のCPUパワーが限られる場合でも快適にブラウジングできる。
Opera MiniはHTML、XHTML、WML、CSSなど、Operaが対応しているページを通常通りに表示できる。JavaScriptなどにも一部対応しており、フォーム記入などを行なうことができる。ただし、FlashやJavaなどのプラグインは限られたメモリ容量などのために使用できない。画面表示はサーバー側でOperaのSmall Rendering Technologyによって携帯電話の画面に合わせてレンダリングされた後、圧縮されてからユーザーの携帯電話に送信される。
このように、Opera Miniはサーバー側の連携も必要となるため、携帯電話事業者やコンテンツプロバイダの参加が必要となる。現時点でOpera Miniを採用しているのはノルウェーのテレビ局のTV2のみで、Operaでは他社にも採用を働きかけていく構えだ。
これまでにOpera Softwareは携帯電話用のフルブラウザ「Opera Mobile Browser」で、携帯電話の小さい画面でもWebページを表示できるSmall Rendering Technologyを実装しており、日本でも数社の採用実績がある。一方、Opera Miniはサーバー側と連携することによって携帯電話事業者が独自のモバイルコンテンツとしてカスタマイズすることができるほか、多くの携帯電話で利用できるなど、Operaのこれまでのフルブラウザとは異なるメリットがある。携帯電話分野のフルブラウザのシェア争いが国内企業を巻き込んでさらに激化しそうだ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.opera.com/pressreleases/en/2005/08/10/
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/08/11 11:57
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