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フィッシング詐欺を一括して防ぐ「ウイルスバスター2006」


 トレンドマイクロは8日、セキュリティ対策ソフトの新バージョン「ウイルスバスター2006 インターネット セキュリティ」を11月2日に発売すると発表した。Windows XP/2000/Me/98に対応。パッケージ版単体での価格は8,925円(ダウンロード版5,250円)で、2ユーザーパック(パッケージ版13,440円/ダウンロード版7,875円)、5ユーザーパック(パッケージ版33,600円/ダウンロード版19,688円)も用意する。


詐欺メールや偽装サイトを判別するフィッシング対策機能

 ウイルスバスター2006では、フィッシング詐欺対策機能を大幅に強化した。フィッシング詐欺メールの判定、偽装サイトへのアクセス監視、フィッシング詐欺対策専用ツールバー、URLフィルターなどを実装。これらの機能の動作状況は、フィッシング詐欺対策設定画面で一覧できる。

 メール判定機能では、ユーザーが受信するメールを、フィッシング詐欺メール、迷惑メール、有害メール、通常メールに判別。フィッシング詐欺メールと判定したメールは、件名に「Phishing」という文字が挿入される。なお、迷惑・有害メールについては「MEIWAKU」という文字が挿入される。

 偽装サイトへのアクセス監視機能については、フィッシング詐欺の手口で見られるホストファイルの改変や、DNS詐称による偽装サイトへのアクセスを防止する。新たに搭載したフィッシング詐欺対策ツールバーでは、実際のURLの表示やSSLの偽装を監視するほか、サイトの評価も行なう。ツールバーはInternet Explorer 5.5 SP2以上に対応する。さらに、既存の有害サイトのデータベースカテゴリに「フィッシング詐欺」を追加。URLフィルタリングによって、フィッシング詐欺サイトへのアクセスをブロックする。

 また、スパイウェア対策では、スパイウェア検索の実行スケジュールを設定する予約検索をサポートした。新たに追加されたスパイウェア復元機能では、削除するとシステムに支障をきたすスパイウェアを誤って削除してしまった場合に、スパイウェアプログラムの復元を行なう。このほか、URLフィルタに「スパイウェア」カテゴリが新設されたことにより、スパイウェアサイトへのアクセス制限が可能となった。


フィッシング詐欺対策画面 DNS詐称の警告画面

フィッシングメールのサンプル。件名に「Phishing」の文字が自動挿入される 誤って削除してしまったスパイウェアを復元できる

フィッシング詐欺対策ツールバー

パターンファイル障害の際に自動復旧する機能も搭載

「フィッシング詐欺対策を個人の努力だけでは防ぐのは難しい」と語るトレンドマイクロ製品開発本部の山崎裕二氏

巧妙化するフィッシング詐欺対策には、各種セキュリティ機能を総動員する必要がある
 ウイルス対策では、パターンファイルのアップデート機能を強化。トレンドマイクロがイエローアラート以上の警告が発生した場合、自動的にパターンファイルのアップデートを実行する。強制アップデート中に新種ウイルスへの感染を防ぐため、アップデートサーバー以外のサイトへの接続をブロックする機能も備えた。

 また、4月に、パターンファイル「2.594.00」を適用したPCのCPU使用率が100%になってしまった問題を受けて、パターンファイルの自動復旧機能を実装した。この機能は、パターンファイルの更新後、PCが停止・不正終了するなどのトラブルが発生した場合に、パターンファイルをアップデート前の状態に自動復旧するというものだ。

 このほか、なりすまし通信を防ぐパーソナルファイアウォール機能が強化され、IPv6環境にも対応した。

 なお、トレンドマイクロでは、既存ユーザー向けのアップデートプログラムを10月20日に公開する。提携ISPが提供する月額版、リース会社が提供するレンタル版は11月上旬から提供される予定だ。

 トレンドマイクロの山崎氏は、「フィッシング詐欺は、メールやスパイウェア、ウイルス、偽装サイトなど、さまざまな手段を使った複合攻撃。手口も巧妙になってきており、個人の努力だけでは防ぐことは極めて難しい。従来のセキュリティ対策ソフトでは、スパムフィルターやウイルス対策ソフトなど、各セキュリティソフトを使い分けていたが、『ウイルスバスター2006』では、わかりやすいインターフェイスで、フィッシング詐欺を一括して防御できることが特徴」と述べた。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.trendmicro.com/jp/about/news/pr/archive/2005/news050908.htm

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( 増田 覚 )
2005/09/08 18:28

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