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IIJ、携帯向けメール送信に「Outbound Port25 Blocking」導入


Outbound Port25 Blocking
 インターネットイニシアティブ(IIJ)は27日、個人向けインターネット接続サービス「IIJ4U」「IIJmio」において、迷惑メールの送信を規制する「Outbound Port25 Blocking(OP25B)」を10月18日から導入すると発表した。NTTドコモやau、ツーカー、ボーダフォンといった携帯電話事業者のユーザー宛に送信される迷惑メールを規制する狙い。

 OP25Bとは、正規のメールサーバーを経由せずに直接メール送信しようとするトラフィック(SMTPが使用する25番ポート)を遮断するもの。迷惑メールの規制手法としていくつかのISPで導入している。

 IIJでは、IIJ4UとIIJmioで動的IPアドレスを利用しているユーザーから携帯電話宛に送信されるメールに対してOP25Bを実施する。すべてのメール送信を規制するのではなく、当面は携帯電話宛のメールのみ規制することで「ユーザーへの影響を少なくする」(IIJプロダクト推進部の近藤学プロダクトマネージャ)。ただし、メールサーバーを自分で運用するユーザーには影響が出る可能性もあるが、IIJのメールサーバーを経由して送信するように変更すれば、これまで通り自分のメールサーバーからメール送信できるという。

 IIJ技術本部技術開発部の櫻庭秀次主任は「携帯電話宛の迷惑メールは、一時期のピークは過ぎたものの依然として高止まりの状況だ。少しでも手綱を緩めるとすぐに増加してしまう」とコメント。「OP25Bを実施しても悪質なスパマーはISPを“渡り”歩いてしまうが、それでも追い込むことはできるのではないか」と述べた。


IIJプロダクト推進部の近藤学プロダクトマネージャ IIJ技術本部技術開発部の櫻庭主任

送信ドメイン認証技術の「SPFv1」と「DKIM」を個人向けサービスから順次導入
 迷惑メール対策としては今後、送信ドメイン認証技術の「SPFv1」と「DKIM(DomainKeys Identified Mail)」を導入する。11月中にIIJ4UとIIJmioで、12月中には法人向けの「IIJポストオフィスサービス」「IIJメールゲートウェイサービス」で順次開始する。具体的には、IIJから送信されるメールの送信元となるドメインの認証に必要な情報をDNSに登録する。なお、本来必要な受信サーバーにおける送信元ドメインの認証については調整中だという。通信の秘密などの兼ね合いもあり、「IIJでは総務省などに確認しているところ」(近藤氏)だという。

 送信ドメイン認証技術は迷惑メールそのものを減らすものではない。認証さえ受ければ、迷惑メールも送信できるからだ。櫻庭氏は「送信ドメイン認証を導入した次のステップは、各送信者のレピュテーション(評判)を反映するような技術を導入する必要がある」と“次のステップ”も強調した。なお、IIJではこれら迷惑メール対策に対応するようメールソフトベンダーに呼び掛けるとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.iij.ad.jp/pressrelease/2005/0927.html

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( 鷹木 創 )
2005/09/27 15:24

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