エイベックス・グループ・ホールディングスは12日、「のまネコ」グッズの商品化についての方針を発表した。グッズの販売継続にあたり、同社グループが受け取る予定だった商品化に対するロイヤリティをライセンシーから受け取らないことを決定したとしている。
エイベックスではすでに9月30日、「のまネコ」をモチーフにした「マイアヒ・フラッシュ」を特典映像として収録したCDなどの商品について販売を中止すると発表。これとあわせて、「のまネコ」関連商標を登録出願していた有限会社ゼンに対し、「のまネコ」の図形商標の登録出願を取り下げるよう要請していた。これを受けてゼンでは10月3日、「のまネコ」の図形商標である「米酒」の登録出願を取り下げる手続きを行なったと発表している。
ただし、ゼンが「米酒」とともに登録出願していた「のまネコ」という名称の商標については言及されなかったため、この名称を使ったグッズの販売は継続するのではないかと見られていた。これに対してエイベックスでは、その後も意見や批判に耳を傾けて検討した結果、今回の決定に至ったという。
発表文の中でエイベックスは、「モナー等のアスキー・アート文化を愛好されてきた方々や『のまネコ』キャラクターの誕生の過程への配慮が不十分なまま、『のまネコ』に関する商標登録の出願に関与し、通常のビジネスと同様に企業の倫理を優先するなかで『のまネコ』のキャラクターを用いたグッズの営業展開を行なってきました」とコメント。「アスキー・アートなどの文化を育て、今回の件に関し非常に不快な思いをされたネット・コミュニティーに参加されている方々にもお詫び申し上げます」としている。
なお、エイベックスでは今回の決定に至った理由について、同社社員や社長らに対して殺害予告があったことを受けたものではないと説明。このような行為に対しては断固として適切な措置をとっていくとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.avex.co.jp/j_site/press/2006/051012.pdf
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( 永沢 茂 )
2005/10/13 13:45
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