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TBS、楽天の株式大量取得に「事前連絡もなく唐突な印象」 |
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会見では冒頭、井上社長が今回の株式取得について、「楽天とはこれまで業務提携を続けてきた中で、何の連絡もなく、かつ突然に大量の株式を取得したということについて、唐突な印象を受けている」と感想を述べた。 井上社長によれば、三木谷社長とは2004年に楽天がプロ野球への参入を決めた頃に、同じプロ野球球団を持つ企業として面識を得たということで、その後2005年2月頃に三木谷社長から会いたいという連絡を受け、業務提携についての話し合いを持ったという。井上社長は「三木谷社長からは『まず資本提携ありき』という印象を受けたが、文化が違うこともあり、お互いに実績を積み重ねてからと説明した」と経緯を語った。 その後、TBSからは業務提携について提案をしたものの楽天からの返答はなく、しばらく交渉の進展はなかったが、9月頃に再度三木谷社長から会いたいという話があり、2回会談を行なったという。この頃の会談では株式の取得についての話はなかったため、井上社長は「個人としては少々心外な気持ちもする。事前に明確な意思表示が欲しかった」と語った。 ただし、今回の楽天からの提案については「筆頭株主からの提案として新たな提案として受け止めた」として、「我々が考えていた業務提携からすると大掛かりなもので、一朝一夕に決められるものではない。真摯に検討して回答したい」と述べた。また、「（楽天と）協議を行なうことについて合意したわけではない」として、「協議をするということは、お互いにおおまかな合意があって、そちらの方向に向かうということ。協議のスタートだとは思っていないが、提案については真摯に検討する」と語った。 ● 現段階では敵対的買収とは考えていない
三木谷社長からTBSの株式約15.46％を保有しているという説明に対して、「これまでの提携に関する会談の経緯からすると、筋が違うのではないか」として見解を尋ねたところ、三木谷社長からは「前回会談した際にも株をある程度持っていたが、インサイダー情報になるため話すことができなかった」といった説明があったことを明らかにした。 会談は「とげとげしいやりとりではなかった」としながらも、TBS側としては三木谷社長の説明には納得できない面もあったため、株式取得の理由を問うやりとりに30分ほど費やした後、三木谷社長からの共同持株会社化についての提案の説明を受けたという。また、M&Aコンサルティング代表取締役の村上世彰氏との関係についても尋ねたが、三木谷社長は「今回の話ではまったく関係ない」と説明したという。 今回の株式取得を敵対的買収と考えているかという質問に対して、井上社長は「現段階では買収とは考えていない」と語った。また、TBSでは2005年5月に敵対的買収があった場合に備えた買収防衛策を導入しているが、「敵対的買収であるかどうかの判断については、企業価値評価特別委員会という社外諮問機関を儲けている。取締役などが勝手に敵対的だと言うべきではないと考えている」と述べた。 楽天からの提案については、「今日はじめて話を聞いたこともあり、これから真摯に検討したい」と述べるにとどまり、回答時期などについても言及を避けた。また、検討している間にさらに株を買い進まれるのではないかという質問に対して、井上社長は「お互いの信頼関係の問題で、甘いかも知れないが、私としてはそういうことはないだろうと思っている」と述べた。 関連情報 ■URL 東京放送（TBS） http://www.tbs.co.jp/ 楽天 http://www.rakuten.co.jp/ ■関連記事 ・ 楽天がTBSの株式15.46％を取得、共同持株会社化による統合を提案（2005/10/13）
（ 三柳英樹／鷹木 創 ）
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