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楽天の三木谷浩史社長
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楽天は30日、TBSとの資本・業務提携に関する協議を開始することで合意に達したことを受けて記者会見を行なった。
楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長は、冒頭に今回の合意で交わされた覚書の骨子を説明。その後の質疑応答では、今回の合意内容は「経営統合」という当初の提案からは大きく後退したのではないかといった質問が相次いだ。これに対して三木谷社長は、「10月13日の提案以降も、別のフォーマットの提携ということであれば、しっかりと検討させていただくとしていた。当初、我々としてはベストだと思って提案したが、ともかくお互いがもう少しわかり合わないと話が前に進まない。今回は一旦提案を取り下げて、まず事業提携についてどういうメリットがあるかという話し合いをして、相互理解を深めることが第一歩としては重要。そういう意味で、今回はこのような合意ができて、本当に良かったと思っている」とコメントした。
「TBS側は他のIT企業とは等距離を保つという考えのようだが」という質問については、「TBSの企業価値を考えると、我々とだけやるというのはあまりいいことではない。我々の1つの狙いは、新しいビジネスモデルを一緒に考えましょうということ。その分野ができれば、他社とやっていただいても当然結構で、楽天とだけというわけにはいかないのではないかと考えている」として、独占的な提携については否定的な見解を示した。
放送とインターネットの連携を検討するために2社で発足する業務提携委員会については、楽天側のリーダーを三木谷社長自身が務め、タスクチームを作って進めていくことが表明された。また、野球協約の問題については、「球団のことが理由で、親会社の事業上の戦略に問題が出てくるということ自体が不合理であると考えている」として、問題とされている条項については「不正な試合をしないということが目的の条項。形式論ではなく実質論で議論をするべき」と述べた。
関連情報
■URL
楽天
http://www.rakuten.co.jp/
TBS
http://www.tbs.co.jp/
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( 三柳英樹 )
2005/11/30 22:04
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