ノルウェーのOpera Softwareは4日、テレビやSTB、家電製品などネットワーク接続製品に向けた開発とマーケティングの取り組みを強化する計画を発表した。
Operaはすでに家電向けのスイート製品「Opera for Devices」を発表しており、複数の家電メーカーに出荷しているほか、テレビ画面で利用するためのレンダリング技術を開発するなどの実績を有している。この取り組みをさらに強化し、デジタルテレビ向けSTBやハイビジョンテレビ、DVDプレーヤー、デジタルビデオレコーダ、メディアサーバーなどにも採用を勧めていく。また、ポータブルメディアプレーヤーや大型画面付きVoIP電話、リモコン、ゲーム機、デジタルカメラなどの家電分野でもAjaxベースのユーザーインターフェイスを提供することができるとしている。さらに自動車や飛行機、他の乗り物、産業向けでもOperaのブラウザ技術を使ったWebプラットフォームを提供できるという。
この分野の進展についてOperaのScott Hedrick上級副社長は「我々はすでにいくつものプロジェクトでグローバルブランド企業とともに取り組んでおり、2006年末までにはOperaを新しいIPテレビ向けSTB、ネットワークテレビ、VoIPスクリーンフォンや他のエンターテイメントデバイスに向けて提供できるだろう」とコメントしている。
Operaは2005年、シェアウェアだった同社のブラウザを無料化して広告ベースのビジネスモデルへの転換を始めた。その際に広告技術を提供している米Googleとの契約を見直すことによって無料化に伴う費用をまかなうことができたと噂されている。その一方で安定した事業のための新たなビジネスモデルの構築が急がれており、今回の発表はその文脈で見ることができるだろう。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.opera.com/pressreleases/en/2006/01/04/
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/01/05 14:32
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