富士通は13日、同社の顧客情報がP2Pソフト「Winny」のネットワーク上に流出したことを明らかにした。「富士通パーソナル製品に関するお問い合わせ窓口(富士通コールセンター)」スタッフの個人所有PCが、Winnyを通じて感染するウイルス「Antinny」に感染したためだという。
流出したのは、2003年4月から2004年8月にかけて富士通コールセンターに問い合わせのあった1,950名の顧客情報。このスタッフが業務の進捗確認用に作成した独自のデータで、顧客のカナ氏名や電話番号などが含まれていた。富士通によると「個人情報の持ち出しを禁止していたが、(このスタッフは)進捗管理するためにデータを抜き出したようだ」という。現時点では不正利用の事実は確認されていない。
今回の流出は、富士通の関係者から情報流出の指摘を受けて2005年12月末に発覚した。流出した時期は明らかではないが、富士通では「2005年8月から12月にかけて流出した疑いがある」としている。
なお、富士通では今回流出した顧客情報について、「スタッフが独自に作成したもので、富士通コールセンターに問い合わせのあった顧客情報が格納されているデータベースファイルそのものではない」とコメント。その上で「大切なお客様に関する情報の一部が流出したという事実を厳粛に受け止める」としている。
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■URL
ニュースリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2006/01/13-1.html
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( 鷹木 創 )
2006/01/13 18:02
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