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SBI北尾CEO「時価総額だけが上がればいいという時代は終わった」 |
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2006年第3四半期決算説明会でコメント
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「株価だけが、時価総額だけが上がればいいという時代は終わった。企業価値とは顧客価値、株主価値、人材価値の総和だ」。30日、都内で開催したSBIホールディングス、イー・トレード証券、SBI証券、ファイナンス・オール、SBIパートナーズの5社による2006年3月期第3四半期決算の合同説明会で、SBIホールディングスの北尾吉孝代表取締役CEOが自身の経営ビジョンを示した。 ● 2005年4月～12月までの累計で売上高が1,000億円を突破
イー･トレード証券などによる「ブローカレッジ＆インベストメントバンキング」、各種ファンドの運用を行なう「アセットマネジメント」、保険比較サイト「インズウェブ」などによる「ファイナンシャルサービス」といったセグメント別売上高では2005年4月～12月までの累計で、ブローカレッジ＆インベストメントバンキングが561億円と55.9％を占めた。次いでアセットマネジメントの304億円（30.3％）、ファイナンシャルサービスの138億円（13.8％）となる。 特に、イー・トレード証券について北尾CEOは「手数料を引き下げたにも関わらず、経常利益率は向上した。収益逓増というインターネット企業ならではのビジネスモデルが完全に根ざしている」とコメント。同社の業績は営業収益が371億2,800万円（前年同期比99.8％増）、当期純利益は102億5,400万円（同167.8％増）と好調ぶりをアピールした。 2005年末でイー･トレード証券は93万4,674口座を達成。1日あたりの株式委託売買代金は2005年12月で4,764億5,200万円、預かり資産も12月末までに4兆4,884億円にのぼる。すでにネット証券各社の中では口座数、売買代金、預かり資産の3項目でトップだが、「遠からず利益の面でもトップになる」と“四冠宣言”まで飛び出した。 イー･トレード証券では、増加する取引に対応して2005年12月に150万口座体制になった。システム障害を起こし、金融庁が業務改善命令も行なった楽天証券に対しては「システム増強する前に、手数料を値下げしてパンクした。ものには順序というものがある」と批判した。
● イー･トレード証券の富裕顧客向けに高額オークションも
生活関連ネットワーク事業の一環として実施する予定なのが、イー･トレード証券の富裕顧客に対する高額オークションだ。2005年12月までに、預かり資産5,000万円以上の口座を6,240口座保有しており、自動車や美術品、住宅などの高額出品にSBIが補償する仕組みを組み合わせて提供するという。 さらに、SNSやブログなどのコミュニティ機能に加え、自治体などの行政情報もコンテンツに取り込んだ情報ポータル「生活ガイド.com」や、ファイナンス・オールが運営する価格比較サイト「比較ALL」などに注力する。 このほか、SBIグループのビジョンを紹介。そのうちの1つは「顧客価値を土台として、株主価値・人材価値との相乗効果を働かせ企業価値の極大化を図る」というもので、「株価だけが、時価総額だけが上がればいいという時代は終わった。顧客価値、株主価値、人材価値の総和だ。SBIでは顧客価値をベースに事業を進めていく」とコメントした。
関連情報 ■URL SBIホールディングス http://www.sbigroup.co.jp/ イー･トレード証券 http://www.etrade.ne.jp/ 生活ガイド.com http://www.seikatsu-guide.com/ 比較ALL http://www.hikakuall.jp/ ■関連記事 ・ SBI、生活関連情報を提供する「ライフコンシェルジェ」を事業の柱に（2005/11/15） ・ システム障害相次ぐ楽天証券、金融庁が業務改善命令（2005/11/17）
（ 鷹木 創 ）
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