米非営利団体のElectronic Frontier Foundation(EFF)は9日、米Googleがベータ版を公開した「Google Desktop 3」について、新たに搭載された「Search Across Computers」機能はプライバシー面における危険性が高く、消費者に対してこの機能を利用しないように呼びかける声明を発表した。
Google Desktop 3に搭載されたSearch Across Computers機能は、ユーザーのPC内にある文書ファイルを、Googleアカウントを利用することで別のPCからも検索できるようにするもの。Google Desktop 3がインデックス化したファイルは、Googleに設置したGoogle Desktopサーバーにコピーされ、別のPCからの検索を可能とする。
EFFのスタッフ弁護士であるKevin Bankston氏は、「Googleの検索ログを詮索しようとしている政府に対する懸念が続く中、Googleがユーザーに対してPC内のコンテンツをGoogleに置くことを期待していることは衝撃的だ。ユーザーが慎重にGoogle Desktopを設定しない限り、Googleは所得申告、ラブレター、ビジネス記録、金融や医療に関するファイルなど、あらゆるテキスト文書をインデックス化し、コピーする。政府は、これらの個人的なファイルを召喚令状だけで簡単に要求できるようになる」とコメント。Google Desktopの新機能は、他人のGoogleアカウントのパスワードを手に入れたハッカーに対して便利なワンストップサービスを提供するようなものだとして、ユーザーに対して新機能を利用しないよう呼びかけている。
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■URL
EFFの声明(英文)
http://www.eff.org/news/archives/2006_02.php#004400
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( 三柳英樹 )
2006/02/10 20:12
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