「奈良県少年補導に関する条例(案)」が20日、奈良県議会の予算審査特別委員会で可決された。補導の対象となる行為として出会い系サイトや有害サイトの利用も盛り込まれている。24日の本会議で可決されると成立し、7月から施行される予定だ。
条例案では、喫煙や飲酒、深夜徘徊、無断外泊、風俗店への立ち入りなどと並んで、いわゆる出会い系サイトを利用する行為や、県の条例で有害情報と認定されたサイトを閲覧する行為を「不良行為」と定義。また、他人を中傷する情報をインターネット上の掲示板などに書き込んだり、メールで他人に送信する行為も不良行為とした。
奈良県警察では、「喫煙や飲酒などの“非行の入り口”となる不良行為を行なう少年に対する補導活動の根拠と手続きを明確化し、県民の理解と協力の下で、補導活動の活性化を図ることが、少年の健全な育成に資する」と判断。法制化を推進したという。
なお、奈良弁護士会などでは、少年の健全な育成や、そのための少年非行の防止自体は社会の重要な利益だとする一方で、法制化による「警察権限の拡大は適切な手段とはいえない」などと反対の意見を表明している。
関連情報
■URL
奈良県少年補導に関する条例案(PDF)
http://www.police.pref.nara.jp/ikenbosyu/shounenhodoujourei/pdf/060220-3.pdf
奈良県少年補導に関する条例(案)経緯
http://www.police.pref.nara.jp/ikenbosyu/shounenhodoujourei/060220.htm
奈良弁護士会会長による反対声明
http://www.naben.or.jp/shonenhodou.htm
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( 鷹木 創 )
2006/03/22 18:27
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