インターネット無料動画サイトの米YouTubeは27日、アップロードを許可する動画の長さを最大10分間までに制限することを公式に発表し、その理由を公式ブログで説明した。同社はこの施策によって問題となっている海賊行為を減らすことを目指している。
YouTubeは、動画を無料でアップロードしたり、無料で視聴できる総合動画サイトの1つで、興味深い動画が数多くアップロードされることから急速に人気を集めている。しかしその一方で明らかに著作権を侵害している動画が数多く存在することも知られており、それが評判を大きく傷つけている。このことはYouTubeだけの問題ではなく、他の動画サイトでも同様の現象があり、各社はその対応に追われているのが実情だ。
YouTubeの説明によると、同社でアップロードされている動画の解析を進めたところ、10分以上の長さの動画の大多数がテレビ番組や映画を丸ごと収録したものだったという。また、アップロードされる動画の99%は10分未満で、しかもYouTubeで動画を視聴するユーザーのほとんどは3分未満しか動画を見ないという統計結果が出た。こうしたことから「10分間制限」が善良なユーザーに与える影響は最小限にとどめられると同社では見ている。
その一方で、合法的に10分以上の長さのコンテンツを作成してアップロードしたいユーザー向けには新たに「プレミアムコンテンツプログラム」を用意することになった。また、アマチュアで10分以上の動画をアップロードしたいユーザーに対しては、積極的にYouTubeに対して連絡を取るよう求めている。同社では海賊行為を減らしながら善良なユーザーの役に立つ方法を模索しており、そうしたユーザーのアイディアを必要としていると説明している。
関連情報
■URL
YouTube(英文)
http://www.youtube.com/
YouTube公式ブログの該当記事(英文)
http://www.youtube.com/blog?entry=oorjVv_HDVs
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/03/28 12:35
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