マイクロソフトは9日、4月の月例セキュリティ修正プログラム(パッチ)で公表した脆弱性「MS06-015」について、Windows Me/98用の修正パッチは提供しないと発表した。マイクロソフトでは回避策として、TCP 139番ポートおよび445番ポートをファイアウォールでブロックする方法を推奨している。
MS06-015は、エクスプローラの脆弱性により、リモートコードが実行される危険があるというもの。脆弱性の最大深刻度は最も高い“緊急”で、Windows XP/2000およびWindows Server 2003用の修正パッチは4月に公開しており、Windows Me/98用についても修正パッチを可能な限り早期に提供するとしていた。
マイクロソフトでは、Windows Me/98でこの脆弱性を修正するためにはOSの中核となるコンポーネントの大幅な変更が必要となり、これを行なった場合には既存のアプリケーションの動作が保証できないとして、修正パッチをリリースしないことを決定したとしている。このため、Windows Me/98を利用する場合には、脆弱性の影響を回避するためファイアウォールでTCP 139番ポートおよび445番ポートをブロックしたネットワーク内で利用することを推奨している。
米MicrosoftのSecurity Response Centerでは、Windows Me/98のサポートは2006年7月11日で終了するため、Windows Me/98用の修正パッチの提供は2006年7月の月例パッチが最後となり、その後は修正パッチが提供されないとして注意を呼び掛けている。また、Windows XP SP1についても、サポートは2006年10月10日で終了する。
関連情報
■URL
MS06-015
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms06-015.mspx
Microsoft Security Response Center公式ブログの記事(英文)
http://blogs.technet.com/msrc/archive/2006/06/09/434300.aspx
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( 三柳英樹 )
2006/06/12 20:07
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