欧州連合(EU)の欧州委員会は12日、2004年3月に命じたEU競争法(独占禁止法)違反の是正命令を米Microsoftが実施していないとして、同社に対して2億8,050万ユーロ(約410億円)の制裁金を科すと発表した。
欧州委員会は2004年3月、MicrosoftのOSビジネスがEU競争法に違反しているとして、課徴金の支払いや技術情報などの開示などを命じた。これに対してMicrosoftでは、Windows Serverのソースコードを開発者向けに開示する決定などを行なったが、欧州委員会ではこれらの措置が不十分であるとしてMicrosoftに通告していた。
今回の決定についてMicrosoftでは、「我々は委員会と今回のプロセスに対して大いに敬意を持っているが、この罰金については適切であるとは思っていない。我々は欧州の法廷に対し、命令に対する措置が十分であったかどうかと、委員会の罰金が正当であるかを裁決するよう依頼する」とするコメントを発表している。
関連情報
■URL
EUのニュースリリース(英文)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/06/979&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
Microsoftのニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2006/jul06/07-12EUFinesPR.mspx
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( 三柳英樹 )
2006/07/12 20:38
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