楽天証券は31日、オンライン百科事典「Wikipedia」に掲載されている「楽天証券」のページから、自社に不利益となる記述を同社社員が削除していたことを認めた。楽天証券では、「弊社の従業員が個人の判断で削除したことが確認された」とコメント。この社員に対しては、社内処分を実施したという。
削除されたのは、同社が2005年11月16日に金融庁から業務改善命令が下されたという記述。Wikipediaの編集履歴によれば、7月6日と8月8日の2度にわたり、楽天証券のIPアドレスから削除されていた。
また、楽天証券で取引を行なうためのツール「マーケットスピード」に関する記述についても、同じIPアドレスから変更が加えられていた。「最大の欠点は、非常にサーバーダウンが激しい事。1日2~3回(場合によっては5回以上も)ソフトが落ちるのは、タイミング重視のデイトレードでは問題」などとする記述が、8月8日に削除されていた。
今回の記述削除は、証券関連のブログで指摘されて広く知れ渡るところになり、さらに31日付の朝日新聞で報じられたことを受けて楽天証券ではコメントを発表。「弊社従業員の不適切な行為で皆様をお騒がせし、大変迷惑を掛けたことを深くお詫びする」としている。
関連情報
■URL
弊社に関する一部報道について
http://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/topinfo/20060831_news_01.html
Wikipedia(楽天証券)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%BD%E5%A4%A9%E8%A8%BC%E5%88%B8
Wikipedia(マーケットスピード)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%89
■関連記事
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( 増田 覚 )
2006/08/31 15:59
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