中部電力は8月31日、火力発電所に関する技術資料がP2Pファイル共有ソフト「Winny」のネットワーク上に流出したことを明らかにした。関連会社の協力会社従業員の私有PCが、ウイルスに感染したことが原因という。中部電力の業務資料がファイル共有ソフトを通じて流出したことが判明したのは、今回で4度目。
流出したのは、四日市LNGセンターの点検記録のフォーマットと、2002年1月から2月までの点検記録。核物質防護に関する機微情報や顧客情報は含まれていないという。
中部電力によれば、関連会社である中部プラントサービスの孫請け企業の従業員が、これらの技術資料を自宅のPCに保存。その後、このPCがウイルスに感染したことから、8月19日に技術資料がWinnyのネットワーク上に流出したと見られる。
これまで中部電力は、2006年1月、6月、7月の3回にわたり、関連会社の従業員の私有PCからファイル共有ソフトを通じて業務資料が流出したことを公表。そのたびに同社は、ファイル共有ソフトのインストール禁止やデータの持ち帰りの禁止など、情報管理の徹底を呼びかけていた。
中部電力では、「情報管理の徹底が、関係会社の下請け企業まで行き届かなかった」とコメント。再発防止策として、情報管理のルールを再周知させるとともに、関連会社の下請け・委託先を含めた情報管理を徹底するとしている。
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ニュースリリース
http://www.chuden.co.jp/corpo/publicity/press2006/0831_2.html
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( 増田 覚 )
2006/09/01 14:00
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