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ウェブルート、動画コーデックとして配布されるトロイの木馬を警告


 ウェブルート・ソフトウェアは1日、8月に日本で最も多く検出されたスパイウェアのランキングを発表した。世界では、SNS「MySpace」を悪用して配布するアドウェアがの検知数が最も多かったが、日本では前月から引き続き、セキュリティ対策ソフトを装うアドウェアの被害が増えているという。

 調査は、同社が無償で提供しているスパイウェア検索ツール「Spy Audit」を利用して集めたスパイウェアをもとにしたもの。「アドウェア」「トロイの木馬」「システムモニタ」の3つのカテゴリに分類してランキングをとりまとめている。

 アドウェアは、1位が「WinAntiVirusPro」、2位が「WinAntiSpyware 2005」。先月と同じ順位で、セキュリティ対策ソフトを装うソフトウェアが上位を占めた。これらは、ユーザーの同意の下でインストールとアンインストールできる。しかし、スキャンを実行すると、実際にPCからスパイウェアを検出したようなふりをし、これを駆除するために正規版を購入させるように促す。ウェブルートでは、「詐欺的なセキュリティ対策ソフトで、機能については疑問が持たれる」としている。

 なお、2006年8月に世界で最も多く検知されたアドウェアは、MySpaceを悪用して配布する「Zango」だった。Zangoは、他のフリーウェアとセットでインストールされるアドウェア。ユーザーの検索キーワードやWebサイトの閲覧履歴を監視し、ユーザーの嗜好に応じたポップアップ広告を表示する。

 トロイの木馬では、アダルトサイトへの登録料金を請求する“ワンクリウェア”として知られる「Trojan Clicker Hachilem」がトップ。2位には、動画コーデックとして配布される、「Trojan Downloader-Zlob」がランクイン。Trojan Downloader-Zlobは、「ウイルス対策ソフトでは検知できない場合がある」ため、怪しいWebサイトから不用意に動画コーデックをインストールしないように呼びかけている。ちなみにTrojan Downloader-Zlobは、世界では1位だった。

 ユーザーのキー入力や操作を監視するシステムモニタについては、キーストロークを自動的に記録する「Active Keylogger」が最も多かった。以下は、キーストロークや実行したファイルのログを攻撃者にメールで送信する「Sc-Keylog」、ユーザーのPC上の活動を追跡する「Sword Keylogger」と続いた。


関連情報

URL
  ウェブルート・ソフトウェア
  http://www.webroot.com/jp/

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( 増田 覚 )
2006/09/01 15:06

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