シマンテックは28日、ジャストシステムの「一太郎」に存在する未知の脆弱性を悪用し、攻撃を仕掛けるトロイの木馬「Trojan.Tarodrop.B」を確認したとして警告した。危険度は5段階で最も低い“1”。影響を受けることが確認されているOSは、Windows XP/2000/Me/98/95およびWindows Server 2003。
シマンテックでは、一太郎に存在する未知の脆弱性を悪用し、感染したシステムにバックドアをインストールすると思われるサンプルファイルを受け取り、この脅威が悪用する一太郎の脆弱性が新しいものであることを確認したとしている。一太郎の未知の脆弱性を悪用するトロイの木馬について、シマンテックが警告を行なうのは8月16日に公表した「Trojan.Tarodrop」に続き2回目。
Trojan.Tarodrop.Bは、メールの添付ファイルなどにより「[日本語の文字列].jtd」「[日本語の文字列].jtd.bat」といった形式で送付される。このファイルを開くと、一太郎の未知の脆弱性が悪用され、バックドアプログラムが実行される。また、悪意のあるJTDファイルは削除され、感染していない一太郎文書で上書きし、それを表示する。
また、バックドアプログラムが実行されると、自身をコピーしてから外部の特定のホストに接続しようと試みるという。
シマンテックでは、ユーザーに対して身に覚えのないメールの添付ファイルは開かないことと、セキュリティソフトのアップデートを行なうことを推奨している。
関連情報
■URL
Trojan.Tarodrop.Bに関する情報
http://www.symantec.com/region/jp/avcenter/venc/data/jp-trojan.tarodrop.b.html
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( 三柳英樹 )
2006/09/28 16:56
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