ベクターは5日、「Vector」で公開されていたソフトにウイルスが感染した件について、続報を発表した。実際にダウンロードされた感染タイトルの数やダウンロード回数が、従来発表されていたよりも大幅に少ないことが判明した。
ベクターは9月29日、感染したタイトル数が3,986タイトル、このうち実際にダウンロードされたのが807タイトル、ダウンロード回数が7,873回と発表していた。これに対して今回、感染したタイトル数は3,956タイトル、ダウンロードされたのは155タイトル、ダウンロード回数は1,107回と訂正した。
ベクターによれば、詳細に調査した結果、ウイルス感染は、9月27日の1時と13時に段階的に拡大したことが判明したという。まず1時に行なわれた更新(マスターファイルが置かれたサーバーから公開サーバーへのミラーリング)で148タイトルに感染し、さらに13時の更新で全3,956タイトルにまで拡大した。
すなわち、13時の更新で感染した3,808タイトルについては、1時から13時の間は、まだ感染していなかったことになる。しかし、当初の発表では、これら3,808タイトルについて、感染していなかった1時から13時の時間帯のダウンロードも合わせてカウントしていたという。なお、感染した総タイトル数が30タイトル減ったのは、これら30タイトルは社内でのみ感染し、公開されたファイルは感染していなかったことが判明したためだとしている。
このほか今回の調査では、ウイルスに感染したタイトルがダウンロード可能だった時間帯が、これまで発表されていた9月27日1時~13時30分よりも10時間近く長いことがわかった。VectorのFTPエリアのファイルに対して、ソフト作者のサイトなど外部から直接リンクされていた場合に、9月27日23時20分までダウンロード可能だったという(Vector上で公開されていた時間帯は1時~13時30分で変更なし)。今回発表のあったダウンロードされたタイトル数・回数は、これら外部からのリンク経由分も含んでいる。
ベクターでは、実際にダウンロードされた155タイトルとダウンロード回数をまとめた「ウイルス対策が必要なソフト一覧」を公表しており、謝罪するとともに、該当者に対してウイルス対策を呼びかけている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.vector.co.jp/info/060927_system_maint_ex.html
ウイルス対策が必要なソフト一覧
http://www.vector.co.jp/info/060927_system_maint_urgent_mod.html
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( 永沢 茂 )
2006/10/05 14:58
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