Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

ベクター、ウイルス感染事故を受けて再発防止策


 ベクターは5日、9月27日に発生した「Vector」収録ソフトのウイルス感染事故を受けて、発生原因と再発防止策を発表した。

 発生原因として、1)作業環境の監視・保護を1社のウイルス対策製品に依存していたこと、2)作業環境の分離が不完全だったこと──の2点を挙げている。同社では、Vectorで公開するソフト・ファイルに対しては複数ベンダーのウイルス対策製品でチェックしているが、今回は作業環境のウイルス対策製品で対応が遅れたことで感染の発見が遅れたとしている。

 一方、2)については、「外部から持ち込まれたソフト・ファイルを検査する受付・登録作業の環境」「ソフト・ファイルの安全性の確認などを行ない、サイトの更新準備を行なう作業の環境」「作業終了後に公開までの間、ソフト・ファイルを保管するエリア」が切り離されていなかったために被害が拡大したという。

 これらを踏まえてベクターではまず、緊急暫定措置として、1)作業環境をリアルタイムに監視するウイルス対策ソフトの複数化、2)更新作業後、ユーザーがアクセスするサイトへファイルを公開するまでの間、ファイルを保管しておくサーバーエリアをWindows系ネットワークから隔離、3)更新に関する作業の終了後、作業環境全体の安全性を確認する作業手順を変更し、万一、危険な兆候が見つかった場合には安全が確認されるまでファイルの公開を延期する──という3項目を実施した。

 さらに今後、1)受付ファイルに対する作業環境を、更新・公開に関する作業環境からネットワーク的に切り離す、2)更新に関する作業環境のネットワーク内に、ウイルス活動を監視する装置を配置する、3)万一の場合に早急にファイルの配布を停止したり、被害状況を報告できるよう、サイト内部のファイル配置、社内でのファイルの保管方法などを見直す──といった3項目を実施する予定だ。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.vector.co.jp/info/news_release/rel061005.html
  「Vector」のウイルスチェック体制
  http://www.vector.co.jp/info/vtest.html

関連記事
「Vector」がソフトのダウンロード一時停止、ウイルス感染の有無を調査中(2006/09/27)
「Vector」のウイルス感染、ダウンロードされたのは155タイトルのみと判明(2006/10/05)


( 永沢 茂 )
2006/10/06 14:32

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.