Panda Software傘下の研究機関であるPandaLabsは20日、2006年第3四半期のマルウェアに関する報告書を発表した。この期間中に検出されたマルウェアの72%が金銭目的で作成されたものだということが判明した。
これは、PandaLabsが同社サイトに設置している無料のスキャナ「Panda ActiveScan」が検出したデータを集計したものだ。検出したマルウェアのうち、40.9%がアドウェアとスパイウェアで、トロイの木馬が12.3%、ダイヤラーが7.7%、バックドアが7.2%、ボットが3.9%だった。前四半期に比べると、Panda ActiveScanで検出したトロイの木馬の割合は5ポイントも減少したが、バックドアの数は逆に増加していた。
この時期に新たに発見されたマルウェアの種類を調べてみると、トロイの木馬が56.0%で他の種類のマルウェアに比べて圧倒的に多かった。その他に多かったのはボットの15%、バックドアの14.1%、ワームの5.3%、ダイヤラーの5.0%、アドウェアとスパイウェアが合わせて1.7%となっていた。
調査結果についてPandaLabsのディレクターであるLuis Corrons氏は「現在は金銭的動機だけが、マルウェアの作成者たちの動機付けとなっている。彼らは名誉やプログラミングスキルを示すために悪意あるコードを作るのではなく、単に金銭を得るためだけに作るプロの犯罪者たちだ。我々はこのトレンドが将来も維持されるだけでなく、ますます増えると考えている」とコメントしている。
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■URL
PandaLabsによるニュースリリース(英文)
http://www.pandasoftware.com/about/press/viewnews?noticia=8071
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/12/22 13:07
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