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知的財産権侵害事犯でもネットオークションがらみが増加


 警察庁生活安全局生活環境課は23日、「平成18年中における生活経済事犯の状況について」の報告書をとりまとめた。このカテゴリーに含まれる知的財産権侵害事犯においても、インターネットオークションを悪用した事例が増えている模様だ。

 報告書によると、2006年における知的財産権侵害事犯の検挙件数は493件、検挙人員は783人だった。1990年の統計開始以来最多だった2005年の492件とほぼ同水準だったが、大量の販売目的で所持していた事件が相次いだため、押収品の総数は大幅に増加しているという。

 知的財産権侵害事犯の検挙数のうち、偽ブランド事犯などの商標法違反は315件、海賊版事犯などの著作権法違反は163件、その他が15件。また、これらのうちネットワークを利用したものは商標法違反で90件、著作権法違反で87件、その他で2件で、合計179件だった。

 商標法違反事件における販売形態は、店舗が約39%、インターネットオークションが約27%、露店が約17%など。一方、著作権法違反事件では、約43%をインターネットオークションが占めているという。報告書では、「ネットワーク利用の増加傾向が顕著であり、その大半がインターネットオークションを利用した偽ブランド品・海賊版の販売事犯である」としている。

 主な商標法違反事件としては、中国の自社工場で生産した偽ブランド品の衣類を輸入し、インターネットオークションを利用して販売していた事例などが紹介されている。この事件では、偽ブランド品のTシャツなど約3万7,000点を押収し、不法収益約5億円を課税通報したという。


関連情報

URL
  平成18年中における生活経済事犯の状況について(PDF)
  http://www.npa.go.jp/safetylife/seikan35/20070223.pdf

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( 永沢 茂 )
2007/02/26 18:37

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