ネットレイティングスは5日、国内のバナー広告の出稿状況をまとめたオンライン広告統計レポートを公開した。2006年第4四半期(10~12月)におけるバナー広告の推定広告費は634億円に達した。単月平均では約211億円となり、同調査を開始した2006年9月度の192億円と比較すると、9%の伸びを示している。
第4四半期は日本全体のオンライン広告市場が堅調だったが、個人向けローンを取り扱う消費者金融業各社の広告出稿が落ち込んだ。消費者金融業のバナー広告出稿量は、2006年10月には8億5,600万円だったが、11月には6億4,700万円、12月には3億7,000万円と減少傾向が見られた。
その結果、消費者金融業をスポンサーとする媒体の一部では大きく広告出稿が落ち込んだが、日本全体では、その落ち込みを十分にカバーするバナー広告の出稿があったとしている。なお、2007年1月度では消費者金融業のバナー広告出稿量は4億8,000万円と、回復の兆しを見せているという。
ネットレイティングスの萩原雅之代表取締役社長兼チーフアナリストは、「一般的に広告市場は経済状況と比例しながら盛衰するが、現在のオンライン広告市場は一業種の落ち込みを市場全体でカバーする成長力を持っている。最近の傾向としては、ネット広告の主役が、従来のネットをインフラとして活用しているインターネット関連企業から自動車、化粧品、飲料・食品をはじめとする消費財メーカーにシフトしている。従来の広告市場のメインプレイヤーであるこれらの企業の積極的なネット広告の活用が、日本のオンライン広告市場の成長にさらなる拍車をかけていくだろう」とコメントしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.netratings.co.jp/New_news/News03052007.htm
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( 増田 覚 )
2007/03/05 12:38
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