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ミクシィの笠原健治代表取締役社長
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ミクシィは10日、2007年3月期決算を発表した。通期(2006年4月~2007年3月)の売上高は52億4,700万円(前年比177.1%増)、営業利益は21億8,400万円(同139.4%増)、経常利益は21億4,700万円(同135.4%増)、純利益は11億1,800万円(同94.0%増)の増収増益となった。売上の内訳は、mixiが38億8,000万円、求人広告の「Find Job!」が13億6,700万円。
ミクシィの笠原健治代表取締役社長は、好調な業績の要因として、mixiの広告収益が伸長し、当初予算を上回る実績となったことを挙げた。ミクシィが2006年8月に上場したことで認知度が上がり、ユーザー数やページビュー数が増加したほか、大手企業の広告も入りやすくなり、広告単価も上がっていると説明した。
5月10日時点でmixiのユーザー数は983万人、月間ページビュー数は3月末時点で109億4,000万に到達。2006年3月末の340万人、50億ページビューから大幅に伸びている。また、モバイル機能の改善やNTTドコモの公式コンテンツ入りなどにより、特に携帯電話からのページビュー数が急増しており、1年間で5億9,000万ページビュー(2006年3月末)から40億3,000万ページビュー(2007年3月末)に増加したとした。
サービスでは、2月に開始した動画投稿サービス「mixi動画」が急成長しており、開始後3カ月で投稿数は20万を突破。AmebaVision(約15万)や、ニコニコ動画(約14万)を上回る国内最大規模の動画投稿サービスになったと説明した。今後はさらに設備の増強などを進め、現在は有料会員限定となっている投稿について、全ユーザーに開放していきたいと述べた。
他社のSNSへの参入の影響については、「どこか特定の会社が、mixiのユーザー層に対して急激に勢いを増しているという感覚までは持っていない」と説明。携帯サイトで急速に会員数を増やしているモバゲータウンについては、「ターゲットとなる年齢層が違うため、サービスのコンセプト的には競合しないと考えている」と述べた。
新たなサービス展開については、まずはmixiのサービス全般を強化していくことが中心になると説明。株式上場により調達した資金によるM&Aの可能性についても、サービスを展開する上で必要があれば検討していくとした。
ユーザー数やページビュー数の見通しについては、具体的な数字を挙げることは避けたが、「事業計画上では(来年度は)倍まではいかない程度」と説明。3月には、フリーメールなどからの新規登録時に携帯電話の認証を求める変更を行なったが、ユーザーの増加数に与えた影響はほとんどなく、スパム行為などが目的と思われる登録を防ぐ効果の方が大きかったとした。
このほか、10日にはミクシィの取締役会において株式の分割を決議したことを発表。7月1日付で1株を2株に分割する。
関連情報
■URL
ミクシィ
http://www.mixi.co.jp/
平成19年3月期 決算短信(PDF)
http://ir.eol.co.jp/EIR/2121?task=download&download_category=tanshin&id=452519&a=b.pdf
株式の分割に関するお知らせ(PDF)
http://ir.eol.co.jp/EIR/2121?task=download&download_category=tanshin&id=452398&a=b.pdf
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・ mixi、動画共有サービス「mixi」動画を開始(2007/02/06)
( 三柳英樹 )
2007/05/10 19:52
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