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Winnyの合法利用説は「机上の空論」、ACCSが利用停止呼びかけ


 ファイル交換ソフト「Winny」を使って漫画雑誌をアップロードしていた会社員ら3人が、著作権法違反(公衆送信権の侵害)の疑いで京都府警に逮捕されたことを受け、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の久保田裕専務理事が18日、コメントを発表した。

 久保田裕氏は、「Winnyはほとんどの場合、第三者が著作権を持つゲームやコミック、音楽、映画などの著作物を無断でやりとりして悪用されている」と述べ、今回逮捕者が出たことは、Winnyによる侵害行為が蔓延する実態を改めて示したものとしている。

 なお、Winnyの利用方法をめぐっては、自分で撮った写真や自分が作詞作曲した楽曲をアップロードすることもあり得るとして、一部では正当化する意見も出ている。こうした“合法利用”については、「ACCSのファイル交換ソフト利用実態調査では、このような利用はごく少数」と反論。また、Winnyではユーザーが知らないうちに違法ファイルのキャッシュを中継する可能性があることから、「完全な合法利用とは言い切れない」との考えを示した。

 さらに、多くの人に自分の作品を知ってもらうためには、Webページやブログを使う方が合理的であるだけでなく、Winnyネットワーク上でファイルを入手するためにはファイル名で検索しなければならないため、「著名度の低いファイルが活発にやりとりされる可能性は皆無に近い」と指摘。Winnyの合法利用に関する主張については、「机上の空論と言わざるを得ない」とした。

 ACCSではWinnyユーザーに対して、「Winnyは、そのネットワークに参加した時点で違法な送信行為に『加担』している」と警告し、利用を停止するよう呼びかけている。


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URL
  ニュースリリース
  http://www2.accsjp.or.jp/topics/release1.html

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( 増田 覚 )
2007/05/18 19:00

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