| IETF(Internet Engineering Task Force)は、メールの電子署名による送信ドメイン認証技術「DKIM」を「RFC 4871」として、標準化に向けた最初の段階として承認した。
 
 DKIMは、迷惑メールやフィッシング詐欺メールなど送信者を偽ったメールへの対策として提案されたもので、メールの送信時に電子署名をヘッダに付与し、メールを受け取った側が署名を照合することで、正しい送信者であるかを認証する技術。米Yahoo!が提案した「DomainKeys」と、米Cisco Systemsが提案した「Identified Internet Mail(IIM)」の規格を統合したもので、Yahoo!とCisco Systems、Sendmail、PGPの4社が共同提案していた。
 
 今回、IETFではDKIMを標準化に向けた「RFC 4871」として承認。標準化段階としては最初の段階にあたる「Proposed Standard(標準化への提唱)」とされており、今後は標準プロトコルとしての承認に向けて検証が行なわれる。
 
 米Yahoo!のMark Delany氏は、「世界最大のWebメールプロバイダーとして、我々はメールユーザーを詐欺から保護することを最優先事項と考えている。Yahoo!が発表したDomainKeysから発展したDKIMが、メール認証技術として標準に向けたプロセスに到達したことに満足している。現在、Yahoo!メールでは毎日約10億のメールがDomainKeysにより署名されており、さらに多くの送信者が新しい電子メール認証技術を採用することを期待している」とコメントしている。
 関連情報
 
 ■URL
 米Yahoo!によるニュースリリース(英文)
 http://yhoo.client.shareholder.com/press/ReleaseDetail.cfm?ReleaseID=245175
 RFC 4781(英文)
 http://www.ietf.org/rfc/rfc4871.txt
 
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( 三柳英樹 )
2007/05/24 18:29
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