EMI Musicは5月31日、同社のビデオと音楽をYouTubeユーザーが使用できるようにすることで、Googleとその子会社であるYouTubeとの間でライセンス契約を締結したと発表した。YouTubeがライセンス契約を締結したメジャーレーベルはこれで4社目となる。
この合意により、YouTubeユーザーはEMI所属アーティストの音楽やミュージックビデオを、ユーザーが作成するビデオの中で利用できるようになる。その中にはDavid Bowie、Coldplay、Norah Jonesなどが含まれている。さらに、EMIとしては初めてYouTubeにアーティストが作成したビデオを公開することも計画している。
これに関連して、EMI、YouTube、Googleの3社は、こうしたユーザーが作成したビデオコンテンツの中でEMIの著作物を利用する際のビジネスモデルを共同開発することで合意した。その手段の1つとして、EMIは同社の著作物がYouTubeの中でどのように使用されているかを確認するためにYouTubeのコンテンツ管理ツールを使用し、これらのコンテンツから収益を得て、所属アーティストに支払いを行なう。これらのツールはEMIの著作物が違法に扱われた場合にYouTubeから削除する場合にも使用されることになっている。
2006年の時点で既にYouTubeはWarner Music Group、Universal Music Group、SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENTとの間で似たようなライセンス契約を締結していた。EMIはこれに次ぐライセンス契約となり、これで4大メジャーレーベルがYouTubeと契約を結んだことになる。その一方で、米メディア最大手のViacomはGoogleとYouTubeを相手取って巨額の損害賠償請求訴訟を起こしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.emigroup.com/Press/2007/press38.htm
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/06/01 12:01
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