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アドビのグループプロダクトマネージャー、クレイグ・バーベリッチ氏
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Adobe Media Player
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アドビシステムズは1日、Flash動画再生ソフト「Adobe Media Player」および動画配信プラットフォーム「Flash Media Server」に関する報道関係者向けの説明会を開催した。
Adobe Media Playerは、FLV形式による動画のオンデマンドやライブストリーミング、ダウンロードでの視聴を可能にするソフト。利用は無料。現在は米国でベータ版を提供しており、正式版は2007年10月リリース予定。日本語版は2008年初旬のリリースを予定する。
アドビが開発したアプリケーション実行環境「Apollo」技術をベースにしており、Windows、Mac OS、Linuxの各OSで稼動する。ユーザーの好みに応じた動画を紹介する機能やタグの付加。RSSを登録してビデオポッドキャストを視聴することも可能だ。XMLによるマルチメディア言語「SMIL」にも対応。IDによる著作権保護機能も用意する。
アドビは、Adobe Media Playerによって、ローカル上の動画のサポートを強化する。同社のグループプロダクトマネージャーであるクレイグ・バーベリッチ氏は、「今まで動画の企画・制作・オンライン上での再生を行なう製品は提供してきたが、1つだけ持っていなかったものがある。それは、ローカルでFlashビデオを再生するソリューションだ」と話す。
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プレーヤーのトップ画面はシンプルな構成
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パブリッシャーのチャンネルは、背景等のデザインをカスタマイズできる
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ユーザーに対してはプレーヤーとしての利便性で、パブリッシャーに対しては広告や著作権保護などでアピールする。「Adobe Media Playerは、視聴者が楽しめることや、メディアパブリッシャーのビジネスニーズに応えること、さらに、グローバルなエコシステムを実現することに注力して開発した。また、Apolloを利用したプロダクトの第1弾となる」(バーベリッチ氏)。
広告については、オフライン・オンラインをサポートする。動画上に広告が表示されるバグ広告や、SMILを利用したホットスポット広告が可能。ホットスポット広告の場合、例えば、出演者が着ている服の広告を画面に表示、クリックすることで詳細情報や購入のウィンドウを開くことができる。「長年言われてきたインタラクティブテレビがFlashで実現する」(バーベリッチ氏)。
コンテンツおよび著作権の保護も強化する。無料コンテンツの場合は、複数ユーザーによる共有は可能だが、広告の削除や置き換えは不可能。再利用や編集することもできない。有料コンテンツの場合は、IDベースの保護も可能だ。複数ユーザーで共有することができない上、ダウンロードした機器でのみ視聴を許可できる。Flash Media Serverの保護機能も利用することで、視聴期間の制限、シングルサインオン、ペイパービューなどのビジネスユースに対応する。
このほか、説明会ではFlash Media Serverについても説明した。Flash Media Serverは、FLV形式のコンテンツを配信するためのサーバーソフトで、現在はバージョン2を発売している。日本国内ではJストリームへASPで提供している。あわせて、ビデオコーデックに「VP6」を採用したエンコーディングツール「Flash Media Encoder」や、米Photobucketと共同で提供しているFlashビデオのオンライン編集サイト「Photobucket Remix」を紹介した。アドビは、Flashコンテンツの企画・制作・再生を一貫して提供できる製品群を通じて、今後もFlashによる映像配信ソリューションに注力する構え。
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CMの再生画面
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ホットスポット広告
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Flash Media Encoder
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Photobucket Remix
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関連情報
■URL
アドビシステムズ
http://www.adobe.com/jp/
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・ アドビのアプリケーション実行環境「Apollo」は2007年後半登場(2007/01/17)
( 野津 誠 )
2007/06/01 18:33
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