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ユビキタスコミュニケータ
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東京ミッドタウンは、「ucode」ダグを利用してアート作品を紹介するタウンツアー「ユビキタス・アートツアー」を13日から開催する。料金は1,000円。東京ミッドタウン公式サイト、電話、ツアーカウンターで予約できる。
ユビキタス・アートツアーは、「ユビキタスコミュニケータ」と呼ばれる専用端末のナビゲーションによって、東京ミッドタウンに点在するアート作品や建築物を巡るツアー。東京ミッドタウン内の約500カ所に設置された無線タグ「ユビキタスマーカー」から情報を取得した端末が、道案内や作品紹介などを行なう。
ツアーの対象となるアート作品・建築物は合計29点。ツアーコースは、120分フルコースや30分ハイライトコース、建築、庭園、雨の日など、全7種類が用意されており、端末で選択できる。端末は、目的地までのルートを画像や音声で案内し、作品の前では概要や作家紹介、制作風景などを表示する。作品の紹介動画も視聴可能。5カ国語に対応する。
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ツアーイメージ
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ユビキタスマーカー設置例
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● アートツアーはユビキタス技術活用の第1弾
三井不動産の市川俊英執行役員は、「東京ミッドタウンの特徴の1つがアート。お客様を作品までナビゲートして、それぞれの特徴を紹介するにあたり、ユビキタス技術の自律移動支援システムを活用した」と話す。
東京ミッドタウンでは、今後、ユビキタスマーカーと専用端末を、店舗案内やトイレなど共有施設への誘導にも活用する考えで、「ユビキタス・アートツアーはその第一弾」という。また、市川氏は、「東京都が推進している東京ユビキタス計画とも連携し、同計画に協力していきたい」と述べた。
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長である東京大学の坂村健教授は、ユビキタス・アートツアーで導入している技術について説明した。ユビキタスマーカーは、場所を識別するためのucodeという固有番号が付与されており、赤外線や無線通信が可能。東京ミッドタウンは、施工段階でユビキタスマーカーを設置しているという。
一方、ユビキタスコミュニケータは、ucodeを受信して、場所に応じたコンテンツを表示できる。コンテンツはXML形式でサーバーから配信されるが、作品紹介のように決まった情報は、あらかじめ端末内に保存し、場所に応じて再生する。液晶画面はタッチパネルを採用。バッテリー容量は動画を連続再生した場合で約2時間持続する。
坂村教授は、「ユビキタスコミュニケータの機能は、10年後には携帯電話に内蔵されるかもしれない。携帯の未来像でもある」と話す。また、今回のユビキタス技術は、今後さまざまな分野で活用できるとし、「将来的には、同じ端末を持っているだけで、どこに行っても必要な情報が得られる。また、ユニバーサルデザインの観点に基づいて、高齢者の行動支援にも活用できる」と語った。
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東京大学の坂村健教授
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三井不動産の市川俊英執行役員
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システムイメージ
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東京ユビキタス計画との連携
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関連情報
■URL
東京ミッドタウン
http://www.tokyo-midtown.com/
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( 野津 誠 )
2007/06/12 16:55
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