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行動ターゲティング広告で、行動履歴と属性・地域による絞り込みが可能となった
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行動ターゲティング広告の出稿数推移
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ヤフーは、利用者のWeb閲覧や検索などの行動履歴に基づく「行動ターゲティング広告」を強化し、7月から新たに年齢や性別などの「属性情報」および「地域情報」による絞り込みによるターゲティング広告の配信を開始する。
ヤフーの行動ターゲティング広告は、利用者が閲覧したYahoo! JAPANのコンテンツや、利用者が実行したYahoo!検索のキーワードなど過去28日間の行動履歴(Cookie)をもとに、利用者の興味を「自動車」「不動産」「ファイナンス」などの約900個のカテゴリに分類。これを参考にすることで、広告主が訴求したい商品やサービスに興味・関心を持つグループのみに広告を配信できるというメリットがある。
2007年4月には、Yahoo! JAPAN内のサイトだけでなく、他社のWebサイトに行動ターゲティング広告を配信する「ADネットワーク」を形成。現在、ニュースサイト「Impress Watch」「ITmedia」、エンターテインメントサイト「ORICON STYLE」など21社のWebサイトにも行動ターゲティング広告を配信している。行動ターゲティング広告は2006年4月に本格提供して以来、のべ400社、2,000件以上の導入実績があるという。
ヤフーはこれまでにも、利用者の行動履歴(Web閲覧・検索)のほか、属性情報(Yahoo! JAPAN IDによる年齢・性別)や地域情報(郵便番号・アクセス元IPアドレス)にもとづいた行動ターゲティング広告を配信してきた。今回の機能強化では、行動履歴を属性情報または地域情報で絞り込めるようになり、広告配信のターゲットをこれまで以上に細かく設定できるようになる。
● 「行動履歴×属性情報」「行動履歴×地域情報」によるターゲティング広告
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ヤフー広告本部営業企画部 津留崎耕平氏
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属性情報と行動履歴で絞り込む場合、約750~800程度の興味・関心別のカテゴリから選択した上で、年齢(13~65歳以上)や性別を絞り込める。これにより、例えば「美容コスメに関心のある20代女性」といったターゲットに広告を配信できる。
また、地域情報と行動履歴で絞り込む場合、約750~800程度のカテゴリに加え、47都道府県78エリアから指定できる。これにより、「新築マンション購入意欲のある大阪在住者」などを対象とした広告配信が可能となる。
ただし、属性情報と地域情報、行動履歴の3要素をかけあわせることについては、「システム的には可能だが、ターゲットを絞り込みすぎると配信可能な母数が少なくなる」(ヤフー)という理由から対応していない。しかし、「この課題を解決して、3要素をかけあわせた広告配信を早期に実現したい」としている。
なお、ヤフーが実施したテストマーケティングによれば、属性情報と行動履歴をかけあわせて消費財/美容コスメのバナー広告を表示させたところ、行動履歴だけをもとにして同様のバナー広告を表示したときに比べて、1.9倍高いクリック率を記録したという。さらに、地域情報と行動履歴をかけあわせて不動産に関するバナー広告を表示したところ、地域情報だけをもとにした場合に比べて、クリック率が3~4倍上昇したとしている。
ヤフー広告本部営業企画部 津留崎耕平氏は、行動ターゲティング広告について「月間400億を超えるインプレッションがあり、圧倒的なリーチとインプレッションを誇るADネットワーク網も魅力」と説明する。広告配信のターゲットを絞り込んでも母数が大きいため、ターゲットリーチとインプレッションを確保できるのが最大の強みであるとアピールした。
今後は、行動ターゲティング広告の適用広告スペースを、現在のバナー広告だけでなく、テキスト広告や動画広告などへ拡大することを検討するとともに、モバイル広告への展開も視野に入れる。また、Yahoo! JAPAN以外のWebサイトにも掲載するという行動ターゲティング広告の特徴を生かし、ブログやSNSなどを広告媒体として有効活用するとしている。
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行動ターゲティング広告で掛け合わせることができるセグメント
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行動ターゲティング広告の効率パフォーマンス
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://pr.yahoo.co.jp/release/2007/0626a.html
■関連記事
・ ヤフー、行動ターゲティング広告のネットワーク配信開始へ(2007/02/13)
( 増田 覚 )
2007/06/26 17:10
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