NPO法人ソフトウェア技術者連盟(LSE)は5日、Winny開発者の金子勇氏に対する裁判に関する意見書の募集を発表した。技術者を対象とした募集で、寄せられた意見書は金子氏の控訴審に提出する。募集期間は7月31日まで。
Winnyを開発した金子氏は、Winny利用者2名の著作権法違反事件について、この2名を幇助したとして逮捕・起訴され、2006年12月に京都地裁は金子氏に対して罰金150万円の有罪判決を下した。金子氏はこの判決を不服として即日控訴した。
この裁判では、金子氏がWinnyが悪用されていることを認識していながら、Winnyの開発・配布を続けたことが正犯者の幇助にあたると判断された。LSEではこの判断に対して、「ユーザーが悪意ある利用を行なっており、それを知っていれば共犯だとして刑罰を受けるのであれば、技術者にとって活動の妨げになるのではないでしょうか」と疑問を投げかけている。
LSEでは、金子氏の弁護団から、技術者を対象として控訴審で提出する意見書を募集するとの連絡を受け、意見書募集の要項を発表した。内容については、「Winny一審判決の有罪の法理が適用されれば、技術者がどれだけ萎縮するのか、どんな開発が萎縮するのか」など、具体的な意見を寄せてほしいとしている。募集期間は7月31日まで。
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■URL
NPO法人ソフトウェア技術者連盟 意見書募集
http://lse.or.jp/?%B0%D5%B8%AB%BD%F1%CA%E7%BD%B8
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( 三柳英樹 )
2007/07/06 16:06
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