米AOL子会社でブラウザやネット広告に関する調査を行なっている独ADTECHは23日、欧州市場におけるブラウザシェアの最新調査結果を発表した。Internet Explorer(IE)が堅実にシェアを確保している一方、Firefoxは今年前半に予測したほど伸びておらず、IEの成功は間違いないと同社では予測している。
細かく数字を見ていくと、欧州全体でIE 7/6/5のシェアは合計77.5%に達している。これに対してMozilla系ブラウザとFirefox 2/1の合計シェアは19.4%となっている。Firefox 2/1の合計シェアは5月に14.96%だったのに対して、7月は15.5%であり、2カ月でわずか0.54ポイントしかシェアを伸ばせず、勢いが衰えている様子が見られる。
欧州の国別でシェアを見てみると、IE 7が最大のシェアを保有しているのは英国での36.3%で、IE 6の利用者が多い国はイタリアとデンマークだった。いずれにせよIE 7のシェア増加はIE 6のシェア減少に比例している様子だ。特に2月の欧州全体の調査と比べてみると、IE 7は21%もシェアを伸ばしていることがわかる。
逆にドイツとフィンランドではFirefox 2が相変わらず人気を得ている。両国はもともと代替ブラウザの利用に積極的な国柄だ。ドイツではFirefox 2/1、Mozillaの合計シェアが30.4%、フィンランドでも25.6%だった。両国ではいずれも4分の1ほどの利用者がFirefox 2を利用している。
この調査結果を分析した結果として、ADTECHのCEOであるDirk Freytag氏は「我々はここ数カ月間にブラウザ市場に著しい変化が起きることを予期しており、英国人とフィンランド人ユーザーの大多数が、1年以内にIE 7にスイッチすると予測する。その成功は止めようがない。なぜならMicrosoftのブラウザは、ビジネスITの欠かすことのできない要素として自らを確立したからである」とコメントしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.adtech.info/en/pr-07-18.html
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・ ドイツでのFirefoxのシェアが3割に迫る、欧州での人気は堅調(2007/03/22)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/08/24 11:43
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