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楽天オークション、匿名エスクローサービスでヤマト運輸と提携


ヤマト運輸の匿名配送機能を活用した「楽天あんしん取引」のスキーム図

楽天オークション 事業統括部長 渡辺浩一氏
 楽天オークションは17日、オークションサービス「楽天オークション」で商品の入札から受け渡しまでを匿名で行なうエスクローサービス「楽天あんしん取引」の商品配送方法として、新たにヤマト運輸の宅急便が利用できるようになった。これにより、ヤマト運輸の全宅急便センターおよび取扱店であるコンビニ各社に商品を持ち込めるほか、通常の宅急便料金で指定した場所に荷物の集荷を依頼できるようになった。

 楽天あんしん取引は、出品者と落札者が住所や氏名、口座番号などの個人情報を開示せず、匿名でオークション取引を行なえるサービス。楽天オークションでは、利用者の安全を図るため、楽天あんしん取引の利用を義務づけている。これまでは、郵便事業株式会社(以前は日本郵政公社)の「あて名変換サービス」を活用した商品配送方法のみに対応していたが、商品発送時には最寄りの郵便局に商品を持ち込む必要があった。

 今回、ヤマト運輸との提携により、同社が提供する「オークション宅急便」の匿名配送機能が利用可能となった。通常の宅急便料金で荷物の集荷を依頼できるため、自宅にいながらオークション取引を行なえるようになった。また、全国約3,700拠点の宅急便センターおよび取扱店である全国コンビニ各社のうち約20,000店舗に商品を持ち込めば、送料が100円割引となる。このほか、クロネコヤマトの「ゴルフ宅急便」と「スキー宅急便」を利用し、ゴルフバッグ、スキー板、スノーボードの発送が可能となった。

 出品者には、落札者の入金後に楽天オークションから専用URLが記載されたメールが届く。URLをクリックすると出品者専用のページが表示され、落札者の宛先情報が暗号化された伝票をプリントアウトできる。この伝票と商品をヤマト運輸に預けると、ヤマト運輸で暗号を解読した後、商品が配達される仕組みだ。伝票をプリントアウトできない場合は、持ち込みではなく集荷を選択する必要がある。

 発送可能な商品の最大サイズは、縦・横・高さの合計が160cm、重量は25kgまで。配送地域は日本全国。配達日数は、通常の宅急便と同じ。送料は、出品者がいったん立て替えるが、後日楽天オークションから支払われる。郵政事業とヤマト運輸の送料の違いについては、「発送地域やサイズによって異なるため一概に言えない」(ヤマト運輸 リテールソリューション営業部課長 大友丈晴氏)というが、「自宅まで集荷する点や、コンビニに持ち込める点は、ユーザーの利便性を高められる」としている。

 また、今回の業務提携について楽天オークション事業統括部長の渡辺浩一氏は、「商品発送方法の選択肢を広げることができた」と評価。ただし、オークションに対して不安感を抱くために参加していないユーザーはまだ多いとして、今後もエスクローサービスの利便性を高めることで、潜在ユーザーを取り込みたい考えを示した。


関連情報

URL
  楽天オークション
  http://auction.rakuten.co.jp/

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( 増田 覚 )
2007/10/17 19:02

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