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著作権問題でネットユーザーの声を集約、津田大介氏らが団体設立


 IT・音楽ジャーナリストの津田大介氏やAV機器評論家の小寺信良氏ら11人は16日、インターネットやデジタル技術に対する利用者の意見をとりまとめる組織「インターネット先進ユーザーの会(Movements for Internet Active Users : MIAU)」を発足した。

 MIAUは、インターネットやデジタル機器について、著作権をはじめとする制度が技術を制限するのではなく、より利用者が創造的に活動できるようにし、技術が発展するようなかたちで制度が維持および変革されていくように、政策提言や審議会への参加などの活動を行なうことが目的。同時に、啓発活動を通じて、インターネット利用者の情報リテラシー向上を図る。

 具体的な活動内容としては、1)違法サイトからのコンテンツダウンロード違法化への反対意見表明、2)コピーワンスおよびダビング10技術の採用に対する反対意見表明、3)著作権の保護期間延長に対する反対意見表明、4)上記3点に関するインターネットユーザーの意見表明の支援――の4点を挙げている。当面は、文化審議会著作権分科会の「法制問題小委員会」と「私的録音録画小委員会」での議論をまとめた中間報告に関するパブリックコメント募集に対する活動に注力する。

 中間報告では、違法サイトなどからの著作物のダウンロードに関して、著作権法第30条に定められている「私的複製」の適用範囲から除外し、違法行為とすることについて「適当とする意見が大勢であった」と記載されている。ただし、利用者保護の観点から、第30条の適用範囲から除外する場合の条件として、「違法サイトと承知の上で(『情を知って』)録音録画する場合など、適用除外する範囲について一定の条件を課すこと」などが挙げられている。

 これに対してMIAUでは、「何を持って『情を知って』という条件が適用されるのか、一般ユーザーでは判断することが難しい」「先進諸国では合法として開始されたサービスが日本のみで始まらないなど、国際的サービス格差を生む」など理由から、反対意見を表明。MIAUとしての意見を集約して、パブリックコメントの受付期限である11月15日までに文化庁に意見書を提出する。また、意見書のひな形を提供し、「ダウンロード違法化」に反対する一般ユーザーが意見提出できるように支援するほか、一般ユーザーからメールで受け付けた意見を代行で提出するという。


MIAU発起人でAV評論家の小寺信良氏(左)と法政大学社会学部准教授の白田秀彰氏 MIAU発起人でIT・音楽ジャーナリストの津田大介氏(左)と映画専門大学院大学助教の中川譲氏

関連情報

URL
  MIAU
  http://miau.jp/

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「ダウンロード違法化」などにパブリックコメントを募集、文化審議会(2007/10/17)


( 増田 覚 )
2007/10/18 16:14

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