コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)とヤフーは、「Yahoo!オークション」を通じて海賊版の出品者と取引していたユーザーに対して、海賊版購入に関する注意喚起を呼びかける活動を10月から開始した。これまでに、海賊版落札者に対して236通のメールを送信したという。
このメールは、ACCSの調査に基づき、海賊版出品者と取引した実績のあるユーザーに対して、ヤフーから直接送付されるもの。「具体的に罰則を設けるわけではない」(ヤフー広報)が、海賊版流通の防止への理解を求め、海賊版を今後購入しないよう呼びかける。
ACCSとヤフーでは2004年以来、海賊版ソフトウェアの出品削除や広報啓発などの活動を共同で実施。しかし、特に悪質として刑事事件化した案件が、2007年度に入ってからも、ACCSが捜査協力したものだけで8件発生するなど、海賊版販売行為は依然として行なわれている。
また、取引前の当事者間の連絡において「海賊版であること」が出品者側から明示された場合であっても、取引を中止しない落札者も多いという。ヤフーでは、「現在の著作権法では、海賊版を購入すること自体は、直ちに違法とはならないが、購入者がいる限り、海賊版販売はなくならない」と指摘。海賊版の購入が違法行為を助長するものととらえ、ACCSと共同で今回の取り組みを開始したという。
関連情報
■URL
ニュースリリース(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/topics/release4.html
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( 増田 覚 )
2007/10/25 12:31
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