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ソフトバンク、ファイル共有ソフトで携帯番号などの顧客情報流出


 ソフトバンクモバイルは、ソフトバンクショップ「ソフトバンク中山バイパス」を運営する販売代理店オーエスティーから、ファイル共有ソフトを介して顧客情報が流出したと発表した。オーエスティーによれば、鹿児島県警が現在捜査中だという。

 流出したのは、2006年9月1日~12月3日の期間に、中山バイパス店で手続きをした一部のユーザーの情報。契約者名395名分と携帯電話番号485件が見つかっており、個人の金融機関情報などは含まれていない。また、ソフトバンクによれば、現時点で流出した情報を使った被害などは確認できていないという。

 個人情報が流出したユーザーに対しては、ソフトバンクと販売代理店が連携し、お詫びと事情説明を行なう。ソフトバンクでは、再発防止に向けて、業務委託先を含めた全社員について、個人情報の管理教育を再度徹底するとしている。

 なお、流出した情報は、ファイル共有ソフト「Share」を介して拡がった。当初、匿名の電話によってソフトバンク側に漏洩の事実が伝えられ、11月14日、ネットワーク上で該当する情報の存在を確認。流出元となったオーエスティー側には即日伝えられ、オーエスティーは同日、鹿児島県警に通報した。

 ソフトバンクでは、従来から代理店や店舗が独自に顧客リストを作成することを禁じている。代理店側が独自に販促活動を展開する場合であっても、顧客リストは作成できない規則になっているという。また、業務で使うパソコンにWinnyなどのファイル共有ソフトをインストールすることも固く禁じており、情報の外部への持ち出しも禁止している。

 オーエスティーによれば、流出した顧客リストは、同社の本社社員が業務のために一時的に作成したExcelファイルだという。担当者によれば、常時こうしたファイルを作成しているわけではなく、一時的なものだったとしている。ただし、本社内のパソコン複数台で共有している状態だったという。

 担当者によれば、流出確認後の調査において、社内にファイル共有ソフトが存在していないことが確認されたとのこと。県警の初期捜査でも社内にファイル共有ソフトやウイルス感染が認められなかったという。

 同社では、個人情報保護法が施行される際に、社内調査だけでなく、社員の自宅のパソコンなどについてもファイル共有ソフトの有無を調査しており、その時点でファイル共有ソフトは見つかっておらず、担当者は「共有ソフトは使っていなかったものと思う」と語った。

 オーエスティーは、「ソフトバンク中山バイパス」のみを運営する小さな販売代理店。同社の担当者によれば、外部から来た人間が本社の情報を持ち出すようなことは考えられないとする一方で、社内スタッフの持ち出しについても無かったのではないかとコメントしている。いずれにしても共有ソフトを介して拡がったことは事実であり、鹿児島県警が捜査を行なっている状況だ。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.softbankmobile.co.jp/corporate/news/press/2007/20071116_01/

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( 津田啓夢 )
2007/11/16 19:47

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