ヤフーは5日、「Yahoo!オークション」における商品未着トラブルを防ぐため、一部カテゴリの取引ルールを変更し、商品到着後に決済を行なう取引方式に限定することを明らかにした。「カーナビゲーション」カテゴリで12月21日、「携帯電話本体」カテゴリで2008年1月21日、「ギフト券」カテゴリで2月21日の出品分より適用される。
同社によれば、取引ルールを変更するのは、代金を支払ったにもかかわらず商品が届かないといった詐欺被害の報告件数が、比較的高いというカテゴリ。今後、これらのカテゴリの出品分野で出品者と落札者は、取引方法として「受け取り後決済サービス」または「代金引換」のいずれかを利用する必要がある。ただし、オークションストアの出品は除く。
受け取り後決済サービスは、配送会社が落札者へ商品を配達した後に、出品者の口座に代金が入金される決済方法。これにより、商品未着トラブルを防ぐのが狙い。出品者と落札者が互いの名前や住所、電話番号などを知らせることなく、商品の発送・受け取りが行なえるのも特徴だ。なお出品者は、ジャパンネット銀行の普通預金口座とYahoo! JAPAN IDを連携した決済サービス「Yahoo!ネットバンキング」に利用登録する必要がある。
さらに、来春以降、オークション向けのクレジットカード決済サービス「Yahoo!かんたん決済」およびYahoo!ネットバンキングの決済において、落札者が支払った代金をいったん預かり、商品の到着確認後に出品者の口座に振り込む仕組みを導入する。追加の手数料は不要で、発送方法は当事者同士で自由に決められる。これにより、発送方法の利便性を損なうことなく、商品未着トラブルを防止できるとしている。
また、ジャパンネット銀行(JNB)と共同で、「仮想口座」サービスを来夏までに提供する。仮想口座は、Yahoo! JAPAN IDにひも付いた仮想の銀行口座。預金者口座とは異なり、為替の中継点としてJNBの一時預かり勘定となる。現在は、受け取り後決済サービスおよびYahoo!ネットバンキングの利用には、出品者側がJNB口座を開設していることが必須だったが、利用者は仮想口座からでもこれらのサービスを利用できるようになる。
このほか、不正に売買されたIDが商品未着トラブルにおける出品用IDとして悪用される例があることから、12月中にYahoo!オークション内にYahoo! JAPAN IDの不正売買に関する啓発ページを開設。また、警察庁および都道府県警への捜査協力を充実させるとともに、詐欺実行犯にはあらゆる法的措置を講じ、Yahoo! JAPAN IDの不正売買者に対しても刑事告訴および民事での責任追求を行なうとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://pr.yahoo.co.jp/release/2007/1205a.html
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( 増田 覚 )
2007/12/05 20:12
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