トレンドマイクロは14日、同社のウイルス対策製品でウイルスパターンファイルを適用後、ウイルス検索に時間がかかるトラブルが発生した原因を明らかにした。また、13日時点では対象製品は企業向け4製品としていたが、「ウイルスバスター」を含む個人向け製品にも影響があることがわかった。
トレンドマイクロによれば、今回のトラブルの原因は、問題となったパターンファイル「4.995.00」に追加された新機能の不具合によるものだという。
4.995.00では、トレンドマイクロが検体を入手していないダウンローダ型不正プログラムへの対策として、不正プログラムの振る舞いに基づいて検知を行なう機能を強化。これにより、ウイルス対策製品の検索エンジン内部に、ファイルからのハッシュ値を取り込んで演算する処理が組み込まれた。しかし、検索対象ファイルの大きさ・種類・その組み合わせによって、演算時に通常想定している処理時間の限界値を逸脱するケースがあったという。
トレンドマイクロでは、2007年11月から同機能の開発に着手していたが、同機能の検証段階では不具合を発見できなかったとコメント。今後は、再び同様の問題が起こらないように改善に取り組むとしている。
また、今回のトラブルの影響を受ける対象製品は、13日時点では「ウイルスバスター コーポレートエディション」「Trend Micro ウイルスバスター ビジネスセキュリティ」「Trend Micro Client/Server Security」「ServerProtect for WindowsNT」の企業向け4製品とされていたが、同社のサポート情報ページでは14日付で、「ウイルスパターンファイル4.995.00を使用している製品」と変更されている。
トレンドマイクロによれば、「ウイルスパターンファイル4.995.00を使用している製品」とは、同社のウイルスパターンファイルを適用するすべてのウイルス対策製品で、この中には個人向けに販売している「ウイルスバスター」も含まれる。
関連情報
■URL
サポート情報(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/support/news.asp?id=1058
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・ トレンドマイクロ、企業向けウイルス対策製品でパターンファイル障害(2008/02/13)
( 増田 覚 )
2008/02/14 17:32
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