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「まさか自分は被害に遭わないだろう」が日本のネットユーザーの意識に?

シマンテックの8カ国調査で、セキュリティ自衛策の甘さ指摘

 シマンテックは21日、世界8カ国のインターネットユーザーを対象に実施した「ノートン・オンライン生活レポート」の第1号を発行した。日本の特徴として、セキュリティや子供の安全を守るための対策が、他国と比べて実施されていない点などが明らかになった。

 このレポートは、調査会社のHarris Interactiveに委託して、米国、英国、オーストラリア、ドイツ、フランス、ブラジル、中国、日本の8カ国で実施したもの。1カ月に1時間以上、PCからインターネットを利用している18歳以上の成人4,687人と、8〜17歳の子供2,717人を対象に、2007年11月12日から12月17日までインターネットによるアンケートをとった。


安心してオンラインショッピングしている人、日本では3人に1人

 レポートによると、成人ユーザーの多くがセキュリティソフトをインストールしており、その割合はドイツとブラジルでは85%に上った。以下、オーストラリアが84%、英国が82%、フランスと中国が75%、米国が71%で、日本は最も低く61%だった。また、頻繁にウイルススキャンを行なう人の割合も各国70〜80%台だったのに対し、日本は50%を切っている。

 一方、パスワードを頻繁に変更するユーザーの割合は各国ともそれほど高くなく、ブラジルだけが51%と半数を超えた。以下、中国が39%、オーストラリアが38%、英国が30%、ドイツが25%、米国が22%、フランスが21%と続き、ここでも日本は13%で最下位となっている。

 これに対して、信頼できるサイトだけを閲覧しているとしたユーザーの割合では、日本は高いほうに入った。ブラジルが75%で飛び抜けていたが、これに次いで日本が56%。以下は、中国が53%、フランスが49%、米国とオーストラリアが48%、英国が45%、ドイツが32%の順。


セキュリティソフトをインストールしているユーザーの割合と、頻繁にウイルススキャンを行なうユーザーの割合 信頼できるサイトだけを閲覧するユーザーの割合と、頻繁にパスワードを変更するユーザーの割合

 オンラインショッピングに対する意識でも、日本に特徴が見られた。オンラインショッピングで購入経験のある成人ユーザーの割合は各国とも高かったが、安心感を持って行なっているとしたユーザーの割合(「きわめて安心」と「安心」の合計)は、日本は33%にとどまり、最も少なかった。これが英国では78%と特に高く、次いで米国で63%に上っている。

 同様にメール送信、インスタントメッセージ、個人情報の送信の項目でも、安心感を持っているユーザーの割合は日本が最も低かった。特に個人情報の送信では、5%にとどまっている。ちなみに、中国では、安心感を持って個人情報を送信しているとしたユーザーの割合が48%と半数近くに上った。

 このように、一部のサービスでは不安を抱えながらも、日本のインターネットユーザーにはセキュリティ対策に甘い点があるとの傾向は、これまでシマンテックが日本で独自に実施してきた調査でも見られたという。「まさか自分は被害に遭わないだろう」と考える国民性もあるのではないかとも見られる。


「親に許されないこと」をしている子供、日本では16%

 子供がインターネットで何をしているのか親子間でオープンに話す家庭は、世界的に見れば少なくないことも報告している。「インターネットでの安全な行動習慣について子供と話したことがある」とした親の割合は、中国で71%に達したのをはじめ、オーストラリアとブラジルが59%、フランスが54%、米国が50%で半数超え。以下は、ドイツが45%、英国が44%で、日本は22%で最下位だった。

 これに対して、「親が許さないことを子供がインターネットで行なったことで、子供を叱った経験がある」とした親は多くなく、各国とも3割未満だった。日本は特に低く、9%にどとまっている。


インターネットでの安全な行動習慣について子供と話したことのある親の割合 親が許さないことを子供がインターネットで行なったことで、子供を叱った経験がある親の割合

 一方、「親に許されないようなことをインターネットで行なっている」と回答した子供の割合は、中国だけが半数以上と飛び抜けて高く、55%に上った。日本とフランスが最も低く、16%だった。また、「自分がインターネットで何を見ているか親は知らない」とした子供の割合も、中国だけが半数を超え、54%に上った。

 なお、「親が許さないこと」とは具体的にどうような行為が該当するのかはアンケートの設問には明記しなかったが、ポルノサイトの閲覧や、知らない人に個人情報を送ってしまうことなどが考えられるという。


「親に許されないことをインターネットで行なっている」と回答した子供の割合 「自分がインターネットで何を見ているか親は知らない」と回答した子供の割合

 レポートではこのほか、SNSなどの交友活動、楽曲ダウンロードや動画共有サイト、ゲームなど娯楽サービスの利用などについても調査・報告している。

 なお、サンプル数は各国がほぼ均等だとしているが、国によりインターネット普及状況などが異なる点に注意されたい。1カ月に1時間以上インターネットを利用しているとう条件が、必ずしもその国の平均的なインターネットユーザーにあてはまるとは限らないほか、社会環境も異なるためだ。インターネットの普及が比較的最近の中国では、今回のインターネット調査のアンケートに回答していること自体、そのサンプルが先進的な層に偏っている可能性もある。

 例えば、成人ユーザーにおける自分のブログ開設率が8カ国平均では約2割だが、中国では86%に達しているとのデータも出ている。



関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.symantec.com/ja/jp/about/news/release/article.jsp?prid=20080221_01
  主な調査結果(PDF)
  http://www.symantec.com/content/ja/jp/about/download/news_release/20080221/0221_01.pdf
  「ノートン・オンライン生活レポート」第1号(英文)
  http://www.symantec.com/norton/theme2.jsp?themeid=nolr

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( 永沢 茂 )
2008/02/21 20:26

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