Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

「OGC 2008」14日に開催、コミュニティサイトのビジネスモデルなど探る


 ブロードバンド推進協議会は、オンラインゲームやコミュニティサービスをテーマにしたカンファレンス「OGC 2008」を、3月14日に東京都千代田区のベルサール神田で開催する。参加費は、事前登録で一般20,000円(当日25,000円)。

 MMORPGやメタバースはもちろん、今回は「ニコニコ動画」を取り上げるセッションも目立つ。基調講演でニワンゴ代表取締役の杉本誠司氏が「ニコニコ動画」の今後について話すほか、国際ゲーム開発者協会日本代表の新清士氏による「オンラインゲームとニコニコ動画の間~ゲームの生産消費活動で何が起きているのか~」と題した講演もある。さらに、新氏や2ちゃんねる管理人の西村博之氏らが「コミュニティが生み出す創造事例と、CGMの可能性」についてフリートークを行なう。

 講演を聴くだけでなく、来場者も参加して議論する形式の「ラウンドテーブル」があるのも特徴だ。今回はその中から、コミュニティサービスのビジネスモデルがテーマのラウンドテーブルでモデレータを務める、サイバーズ代表取締役社長の中林寿文氏に話を聞いた。


コミュニティサービスはアバターやアイテム課金頼みでいいのか?

日記系.jp

CONOE.net
 サイバーズは、「日記系.jp」「であい.COM」「CONOE.net」といったコミュニティサイトを自ら運営するとともに、コミュニティサービスのプラットフォーム提供やコンサルティングも手がける。SNSを始めたいという企業からの問い合わせも多いというが、中林氏は「SNSの定義が広すぎ、SNSに対しての幻想が大きい。口コミで人が集まるという点だけが強調されている」と指摘。今後、企業にとってSNSなどのコミュニティサービスは、それ自体を本業とするのではなく、CRMなどのツールとして活用することが重要になってくるとした。

 一方、すでにあるコミュニティサイトは「単体では儲からないし、サービスを続けにくい」のが実情だという。その結果、基本料は無料で、アバターやアイテム課金、広告といった周辺部分で収益を上げるビジネスモデルが主流になっている。今後もユーザーを満足させられるサービスを提供し続けられるか疑問を投げ掛ける。

 逆に、ネットオークションにおける競り合いやAmazonのカスタマーレビューなどはコミュニティとして成功している事例であり、「ユーザーのリピートを促し、正のスパイラルを成立させる手段となっている」。とりあえずコミュニティを始めたいというのでは「発想の順番が逆」であり、何のためにコミュニティという手段をとるのかをまず考えるべきだとして、“コミュニケーションデザイン”の必要性を強調した。

 中林氏は、OGC 2008のラウンドテーブルにおいて、実際にコミュニティサービスを運営している企業も交えながら、新しいビジネスモデルの可能性を探っていきたいという。

 なお、OGC 2008事務局では、無料で同カンファレンスのセッション(残念ながら、ラウンドテーブルは除く)を受講できる聴講モニターを抽選で10名募集する。受講したセッションについての評価レポートを提出することが条件。応募締切は3月11日15時となっている。


関連情報

URL
  OGC 2008
  http://www.bba.or.jp/ogc/2008/
  OGC 2008無料聴講モニター募集
  http://www.bba.or.jp/ogc/2008/monitor/
  サイバーズ
  http://www.cyberz.co.jp/

関連記事
Second Lifeとニコニコ動画の同期性、“後の祭り”と“いつでも祭り”(2007/11/22)


( 永沢 茂 )
2008/03/10 18:43

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.