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Winnyなどによる著作権侵害対策、著作権団体とISPの協議会設置を提言

悪質ユーザーにはアカウント停止や告訴も〜警察庁の有識者会議

 警察庁の有識者会議「総合セキュリティ対策会議」は、Winnyなどのファイル共有ソフトを用いた著作権侵害への対応策をまとめた報告書をWebサイトでも公表した。報告書では、著作権団体とISPが協議会を設置し、著作権侵害を続けるユーザーに対して注意を喚起していくほか、悪質なユーザーに対してはアカウントの停止や損害賠償請求、警察への告訴などを行なっていくとしている。

 総合セキュリティ対策会議では、2007年度の議題としてファイル共有ソフトを用いた著作権侵害問題とその対応について検討を進めており、今回報告書としてまとめられた。

 報告書では、ファイル共有ソフトを用いた著作権侵害に対して、著作権侵害が犯罪である以上、警察がこれを取り締まっていくことは当然だが、被害を防止するという観点からは関係者が連携して対策を講じることが極めて重要だと指摘。強制的な手段が取れない民間部門が、発信者を特定して対策を講じるための仕組みについてまとめている。

 ファイル交換ソフトを利用した著作権侵害の様態としては、主に送信可能化権を含む公衆送信権と複製権が侵害されることになると指摘。著作権が設定されているファイルなどを著作権者の許諾を得ずにダウンロードする行為は、私的使用目的の範囲内であれば侵害にはあたらないが、例えばWinnyを用いてデータをダウンロードした場合には、通常はダウンロードされたデータが自動的に送信可能な状態になるため、こうした仕組みを認識した上でのダウンロード行為は著作権法違反の疑いがあるとしている。

 ファイル共有ソフトを用いた著作権侵害行為への対応策としては、広報啓発活動に加えて、著作権侵害を繰り返している者に対して個別に働きかけを行なうことが必要だとして、著作権法違反が疑われる程度に応じて「メールによる注意喚起」「アカウントの停止」「損害賠償請求」「警察による捜査、検挙」といった対処を行なっていくとしている。

 対処の手順としては、著作権団体がツールなどを用いて侵害者のIPアドレスを特定し、ISPや警察に対処を要請する形となる。一方、ISPにとっては、発信者情報を開示するにあたっては通信の秘密との関係において慎重な検討を要する面もあることから、報告書では著作権団体とISPを主体とする協議会の設置を提言。協議会においては、発信者情報の開示を求める範囲や手続きなどを技術・法律面から検討し、著作権団体とISPが事前に合意しておくことが必要だとしている。


関連情報

URL
  総合セキュリティ対策会議
  http://www.npa.go.jp/cyber/csmeeting/index.html
  平成19年度総合セキュリティ対策会議 報告書(PDF)
  http://www.npa.go.jp/cyber/csmeeting/h19/image/pdf19.pdf

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( 三柳英樹 )
2008/04/11 15:15

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